池田大作名誉会長直系“唯一の男孫”で世代交代か 創価学会に急浮上する再生シナリオ

「初代から3代会長は、宗教間対話、協調を何より推進してきた」

「池田氏が亡くなるまで手放さなかった現職肩書は『創価学会インタナショナル(SGI)会長』でした。学会とSGIのどちらが上位組織か、指導・被指導の関係も含め曖昧だったのです。
2017年に学会が上でSGIは指導を受ける側となりましたが、池田氏の後継者は『会長代行』の原田創価学会会長です。池田氏には『永遠のSGI会長』の肩書が与えられていますが、組織上の歪さは増してしまった。
つまり、会長代行は置けても会長は空位なままの妙な組織です。民間企業で亡くなった会長を“永遠”に祭り上げ、実務上の会長なのに“代行”にするところなんてありますか?
ところが、この永遠と代行の間隙に何らかの肩書を拵えて、誰かを起用する手はあります」

長年、信濃町中枢を見続けてきた老活動家の見立てである。

もちろん、可能性としては低いが、池田氏の孫ならば年齢的には創価学会であれSGIであれ、活躍するのは可能だ。少なくとも、造反確率の高い幹部子弟より確実性が見込まれる。

その一方で、学会は最大の歴史改ざんを開始した。

端的に言うなら、「初代から3代会長は、宗教間対話、協調を何より推進してきた」という曲説。若者獲得戦略で1票を稼ぎたい気持ちなのだろうが、その詳細は次の後編で述べよう。

「週刊実話」9月4日号より

創価学会「敗戦の夏」後編は週刊実話9月11日号(8/28発売)に掲載

山田直樹

1957年埼玉生まれ。週刊文春記者を経て、フリージャーナリストに。著作に『創価学会とは何か』(新潮社)、『宗教とカネ』(鉄人社)、『新宗教マネー』(宝島社)、『ルポ企業墓』(イースト・プレス社)など多数。