日本は“空洞化”が進行中? 難局を乗り越えるために必要な頭の切れるリーダー

「野党側も政権を取ろうと考えていないんじゃないか」

そもそも自民党内で意見がまとまらず、石破さんを降ろし切れなかったことも問題だよ。代わりを務めようという次のリーダーが出てこない。

野党側も、いまは政権を取ろうと考えていないんじゃないかな。「政治的空白を作らない」なんて言ってるけど、誰もが待ちの状態で、すでに空白になっているんだよね。

どの政治家も自分の立場しか考えていないし、中国あたりから流れてくるカネをどうにかフトコロに入れることに躍起になっているんだろう。

ある関係者から聞いた話なんだけど、地方で半導体の大きな工場を建設するという計画があって、それには台湾経由で、中国の資本がいっぱい入っているという。

なぜそんな大型の誘致ができたのかというと、普通は外資企業に日本の土地を貸与するには期限をつけなきゃいけないんだけど、政治家が動いてその規定を外したからなんだよね。

さすがにそれは行き過ぎているということで、見直しを迫られているらしいんだけど、こんな案件はまさに政治家の利権や、不正の温床だよ。それに、こういうカネは闇から闇へとさらに流れていくからね。

トランプさんの関税交渉で、日本からアメリカに莫大な資金を投資するという条件が付いていたけど、これは見方を変えれば、日本に流入しているカネをアメリカに回せということでもある。いわば、国レベルのマネーロンダリングだよ。

いまの国際状況だと、中国からアメリカに直接投資することは難しい。だから、まず日本にチャイナマネーを貯めさせて、それをアメリカが吸い取ろうとしてるんじゃないかな。

日本の政治家はそれを阻止することもなく、その間に入ってどれだけ中抜きできるかしか考えてないんだろうね。

石破さんを筆頭に政治家たちが私利私欲に走っている間、日本の空洞化が進んでいる。この難局を乗り越えるには、よっぽど頭の切れるリーダーが必要なんだけどね。

「週刊実話」9月4日号より

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)

1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。