ウルフアロンがプロレスの魅力を語る「さまざまな形で自分という人間を表現できる」

「蝶野さんは“猪木問答”も印象深いです(笑)」

ウルフアロン (C)週刊実話Web
――その東京ドーム大会では新日本のOBであり、『週刊実話』で連載を持たれている蝶野正洋さんも同席されていましたよね。
ウルフ「ご一緒して、蝶野さんの息子さんが柔道をやられているお話を伺いました。
僕は蝶野さんといえば月亭方正さんにビンタしてるイメージが強かったんですけど、すごく気さくで優しい方でしたね。
あと、蝶野さんは映像で見た“猪木問答”も印象深いです(笑)」

――2002年2月1日の札幌大会で、蝶野さんにリングに呼び込まれたアントニオ猪木さんが、選手たちに次々と「テメーは何に怒ってる?」と問いかけた伝説の場面ですね(笑)。
ウルフ「聞くだけ聞いて、最後に『俺に言うな!』って言うのが最高で(笑)」

――昔のプロレス映像もご覧になられていると?
ウルフ「はい、特に猪木さんの試合中の表情を見るのが勉強になります。あとは、選手たちのマイクパフォーマンスを見るのも好きですね。
中でも長州力さんの言葉の力はすごいなと思います。『またぐなよ』とか『天下を取り損ねた男』とか(笑)」

ウルフアロン (C)週刊実話Web
――ウルフ選手もトークスキルが高く、バラエティー番組などで活躍される姿も多いですが、そういった面でもご自分はプロレス適性があると思われましたか?
ウルフ「いや、どうでしょうね?(苦笑)。やっぱりプロレスの世界の言葉というのは、また別物だと思うので。
プロレスに対しては自分が合っていると思ってやるというよりは、自分がこうなりたいと思って始めるっていう感覚です」

――ウルフ選手にとって、プロレスの魅力とは?
ウルフ「これまで自分が取り組んできた柔道も素晴らしいスポーツであり、武道だと思います。
ただ、柔道は結果を残すことが一番重要なことですが、プロレスは結果だけではなく試合前後をはじめ、すべてをさらけ出すのが特色だと思うんですよね。
選手同士がSNSを使って試合が決まることもありますし、さまざまな形で自分という人間を表現できるところに、魅力を一番感じます」 

【つづきをよむ】ウルフアロン「大舞台で特別なことだと理解してます」1.4デビュー戦への意気込み

「週刊実話」8月21・28日合併号より

企画・撮影/丸山剛史、取材・文/鈴木佑
ウルフアロン (C)週刊実話Web

ウルフアロン

1996年2月25日生まれ。東京都出身。東海大学卒業後の2021年、東京オリンピック柔道男子100kg級で金メダル、団体戦で銀メダルを獲得。2025年6月8日の試合を最後に現役引退し、同月23日に新日本プロレスの入団を発表した。