【難読漢字よもやま話】「煙管」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「きせる」
【漢字の由来】
「煙」の「管」と書く組み合わせは、この道具の特徴をそのまま漢字に当てはめたもの。英語でも"kiseru"と日本語のままで通じるほど有名なアイテムです。

【きせるの歴史と特徴】
16世紀後半、ポルトガル人によってタバコと共に伝来。当初はタバコの茎をそのまま使った簡素なものでしたが、江戸時代には徳川家康愛用の銀製きせるなど高級工芸品として発展。庶民の間でも「印籠・刀・きせる」が町人の三種の神器と呼ばれるほど普及しました。
「キセル」は欧米でも通じる用語
【「キセル乗車」と煙管(きせる)の意外な関係】
「キセル乗車」という言葉は、実は煙管(きせる)の形状に由来しています。

それは、煙管が「直線部分(羅宇)+曲がった部分(雁首)」で構成されるように、キセル乗車は「乗車区間(直線)+不正な乗り方(曲がった部分)」を表現。

また煙管で「一服」することが「息抜き」を意味したように、運賃をごまかす「息抜き行為」を「キセル」と表現した説もあります。