【難読漢字よもやま話】「躑躅」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識

正解は「つつじ」
【漢字の由来】
「躑躅(つつじ)」の構成漢字である「躑」はためらう、立ち止まるの意、「躅」は踏む、足跡を意味し、その美しい花に見とれて立ち止まってしまうという意味合いから名付けられたという説が有力です。

また、羊がこの花を食べると足踏みして立ち止まってしまうという説もあります。

【つつじの歴史】
春の訪れを告げる代表的な花木の一つであるつつじは、日本に古くから自生しており、その歴史は非常に長いです。『万葉集』にもこの花の歌が詠まれており、古くから人々に親しまれ、その美しさが愛でられていたことが分かります。

当時は、主に野生のものが観賞されていましたが、室町時代には、茶の湯の文化とともに庭園での植栽が始まり、江戸時代には園芸品種として大流行しました。

特に江戸時代には数多くの品種改良が行われ、「つつじ百種」と言われるほど多様な種類が生み出されました。各地につつじの名所が作られ、庶民の間でも観賞されるようになりました。

この頃に「躑躅」の漢字が一般的に使われるようになったと考えられます。