王者の余裕か!? 阪神が藤浪晋太郎、青柳晃洋の他球団移籍を許した本当の理由

藤浪晋太郎(横浜DeNAベイスターズ公式HPより)
8月1日、フィリーズ傘下2Aを解雇された青柳晃洋が、新天地・ヤクルトに初合流した。

だが、神宮球場の空は時折、雨がぱらつく悪天候。同日は古巣・阪神との一戦を控えており、元同僚たちからも「やっぱり、アイツは雨男」と冷やかされていた。

「青柳は阪神の関係者にも挨拶していました。阪神ナインも、昨季まで一緒に頑張ってきた仲間の再スタートを祝福しているような雰囲気でした」(スポーツ紙記者)

藤浪晋太郎も、NPB帰還先として選んだのは古巣・阪神ではなく、DeNAだった。藤浪の選択に対しても、批判は出ていない。

「藤浪、青柳がMLB球団から解雇された後、阪神が帰還を打診したかどうかは不明です。仮にあったとしても、2人は帰らなかったと思います」(関係者)

阪神は7月30日に優勝マジックナンバーを点灯させるなど絶好調。その勝因はいくつかあるが、チーム防御率2.01(8月7日時点)と、投手陣が驚異的な好成績を見せつけている。

「自分たちの帰る余地はないと思ったでしょうし、戻って結果が伴わなかったら、針のむしろ状態です」(同)

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上沢直之の悲劇を懸念か

また、阪神側も扱いに困っただろう。青柳、藤浪は共にチームの功労者。獲得したら、一軍で投げさせないわけにはいかない。

「7月22日、独立リーグにいた元阪神投手のドリスを獲得しました。ドリスは一軍投手に何かあった場合の保険で、二軍に待機させたままにもできるけど青柳、藤浪をそんな扱いにはできません」(前出・在阪記者)ここで思い出されるのが、上沢直之の悲劇。レッドソックスを解雇された後、古巣・日本ハムのオファーを断って、ソフトバンク入りを選択し、大ブーイングを浴びせられた。

青柳たちとの違いは、シーズン途中か、オフの違い。オフの戦力補強期間中、古巣が「帰ってきてくれ!」と態度を明確にしたのに、ライバル球団からの条件と天秤に掛けた。

シーズン途中であれば、自身の古巣帰還がマイナスに転じるリスクも考えられたが、オフであればその懸念は生じない。

“古巣相手に快投”となったら、虎ファンは複雑な心境だが、エールを送るはずだ。チームは絶好調、これも“王者の余裕”か。

「週刊実話」8月21・28日合併号より