新型コロナは「終わった病気ではない」新規感染者数増加で再流行の兆し

AIで生成したイメージ
「新型コロナ感染は終息に近づいていると思っていたら、うちの分院では1日20人の陽性患者が出た。夏に入って増加傾向にあるようです。
7月時点で変異株『NB.1.8.1』や『XFG』が主流で、症状としては風邪だと思い込む人が多いようです」(千葉県市川市の『藤巻耳鼻咽喉科医院』藤巻豊院長)

厚生労働省によると、7月21~27日の第30週の新型コロナウイルス新規感染者数は全国ベースで前週比31.9%増の1万5924人。

1万人を超えたのは第14週と前週で、感染者数の最多は東京都1442人、次いで神奈川県1269人、千葉県1105人、埼玉県1080人の順となっている。

現在の新型コロナの症状は主に発熱、頭痛、喉の痛み、食欲不振、味覚障害、疲労、腹部不快感、胃腸炎、重度の下痢など風邪に似ているのが特徴だ。

「コロナ禍では発熱症状が現れた早い段階で受診する人が大半でした。今年の傾向は、発熱などの症状が現れても自宅で一旦様子を見てから受診するケースが多いですね」(藤巻院長)

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お盆休みはコロナ対策も考えて!

コロナ治療に携わってきた看護師が続ける。

「たとえ発熱の症状が治まったとしても、ウイルスはまだ体の中に残っています。咳、鼻水、下痢の症状は遅れて少しずつ現れますから、人にうつしてしまう危険性があります」

発症前後の期間はウイルスの排出量が多く感染力も強いため、一緒に住んでいる家族も注意が必要だ。

「発症後の5日間は感染リスクが高いため、外出を控えるようにして下さい。その家族も同様です」(同) 

日本国内で使用されている新型コロナ治療薬はラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバなどがある。

「症状緩和が主な目的なので、一般的な風邪薬や咳止めと併用されることが多い。何より、コロナは終わった病気ではないという認識を持つことが重要です。
夏休みはレジャーに旅行、帰省など人の移動が活発化します。コロナの感染拡大が危惧されているんです」(医療ジャーナリスト)

コロナは終息していない。

「週刊実話」8月21・28日合併号より