自民党の権力闘争は不毛? 高市早苗vs小泉進次郎に「不安定な少数与党政権が続くことに変わりない」

カギを握るのは岸田文雄前首相

政治担当論説委員はこう語る。

「首相になれるか分からない中で、自民総裁選になだれ込むことになると思います。そして、首相指名選挙は1回目で過半数を獲得した議員がいなければ、上位2人の決選投票になります。
決選投票は過半数に届かなくても多数決で多いほうが首相になります。石破氏が首相になったときのように、野党はまとまれず、自分の党の党首の名前を書くことになるでしょうから。
高市氏であろうと小泉氏であろうと、不安定な少数与党政権が続くことに変わりはありません」

それならいっそのこと、石破首相にこのままやらせたらいい――。

そんな声が党内にあるのは事実。石破首相もよ~く理解しているため、「予算や法案を通すために野党に頭を下げられるのは俺しかいないだろ」と周囲に漏らしている。

さて、総裁選で高市氏と小泉氏を軸にした戦いになった場合、勝つのはどちらか。カギを握るのは、岸田文雄前首相だ。

先の政治部記者の解説。

「前回の総裁選で岸田派は決選投票の際、高市氏ではなく、石破氏に入れています。石破氏が当選できたのはキャスティングボートを握った岸田派が石破氏に投票したためで、その構図は今回も変わりません。
ハト派の岸田派がタカ派の高市氏に入れることは、まずあり得ない。石破政権をつくった岸田氏が、再びキャスティングボートを握るのは解せませんがね…」

一枚岩になれず権力闘争ばかりしている自民は、いつしか国民から本当に見放されることになりかねない。

「国民政党」の看板を下ろす日は近い。

「週刊実話」8月14日号より