「安易なグルテンフリー代替品は本質的な改善につながらない」銀座エルディアクリニック院長・吉野敏明氏による“四毒抜きのすすめ”

『四毒抜きのすすめ 小麦・植物油・乳製品・甘いものが体を壊す』徳間書店/1,700円(本体価格)
『四毒抜きのすすめ 小麦・植物油・乳製品・甘いものが体を壊す』著者:吉野敏明(よしの・としあき)
1967年、神奈川県横浜市生まれ。銀座エルディアクリニック院長。歯科医師・歯周病専門医、歯学博士、鍼灸漢方医の家系11代目。作家、言論人、医療問題アナリストなど多方面で活躍中。

現代食に多く含まれている「四毒」とは

――「四毒」とはどのようなものなのですか?
吉野「日本人が歴史的に食べてこなかったけれど、現代食に多く含まれているものを、私は『四毒』と呼んでいます。
具体的には『小麦』『植物油脂』『乳製品』『甘いもの』です。さらに詳しく説明すると、以下の4要素となります。
1.小麦に含まれるたんぱく質の一種『グルテン』
2.オリーブ油、アマニ油、ナタネ油などの『植物油』
3.牛乳、ヨーグルト、チーズ、バターなどの『乳製品』
4.お菓子やジュース、フルーツなどの『甘いもの』
これらの四毒が、実は現代病を作っているのです」

――どれも我々の身近にあるものばかりですが、何が問題なのでしょうか?
吉野「代表的な悪影響を言えば、小麦に含まれる『グルテン』は、免疫の暴走による自己免疫疾患を引き起こします。
『植物油脂』は動脈硬化を引き起こし、神経、循環器系に悪影響を与えます。
『乳製品』は依存になりやすく、アレルギー疾患や免疫異常のほか、発がんリスクを高めます。
『甘いもの』は、判断力の低下、痛みや炎症の悪化、病気の進行を早める、糖尿病、うつ病などを引き起こします」

和食中心の食生活がオススメ

――実際に「四毒」を抜くと、どのような効果が表れるのでしょうか。
吉野「四毒抜きの効果は多岐にわたります。例えば、肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症、心疾患やがんなどの疾患を改善へ導きます。
その他、アトピー性皮膚炎や気管支ぜん息、花粉症などのアレルギー疾患、さらには不眠、うつ、不安障害、パニック障害などの精神疾患にも効果が見られます。
私がYouTubeチャンネルで発信している動画のコメント欄には、効果を実感した皆さんのコメントが多数並んでいるので、ぜひご覧になってください」

――健康のためには何を食べればいいのですか?
吉野「健康のためには、私たちの体が長く慣れ親しんできた食習慣を『元に戻す』ことが最も重要です。ご飯、みそ汁、納豆、豆腐、酢の物といった伝統的な和食中心の食生活をお勧めします。
みそ汁には多様なみそと豊富な野菜を取り入れ、食材はよく噛んで食べましょう。安易な『グルテンフリー』代替品は、油や砂糖、食品添加物が多い場合があり、本質的な改善にはつながりません。
完全に四毒を断つことで、それらへの欲求自体が自然と消え、和食本来の美味しさを深く感じられるようになり、その健康効果を必ず実感するでしょう」

(聞き手/程原ケン)

「週刊実話」8月14日号より

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