食べる熱中症対策“塩バナナ”に注目

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東海以西に続き7月18日、関東甲信と北陸、東北南部で梅雨明け。気象庁によれば、9月の気温も全国的に平年より高く、夏の長丁場が予想される中、食べる熱中症対策として“塩バナナ”が注目されている。

真夏日、猛暑日は自分では気づかないほど多くの汗をかき、体力やエネルギーを消耗している。そのため発汗によって失われた水分や電解質を補い、体力をつける栄養補給が求められるのだ。

「人間の身体は排泄、汗などすべて含めると1日に約2500mlの水分を失っています。暑い日はなおさらです。
汗には体内から排出されたナトリウムやカリウムなどの電解質が含まれている。汗をかけばかくほど身体の中から電解質が失われているのです。
電解質が不足すると、筋肉の収縮運動に異常が生じて、こむら返りが起こりやすくなる。熱中症の特徴的な症状の一つです。
体内で電解質を作り出すことはできない。だから汗で失われた分の電解質は、食べ物や飲み物から補給する必要があるんです」(医療ライター)

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バナナに塩をかける理由は?

疲労回復効果が高い栄養素のビタミンB1は、糖質の代謝を促し、エネルギーを産生させやすくするほか、イライラを抑える働きもあるといわれている。

「豚肉、カツオは“ビタミンB1の宝庫”です。ニンニクやタマネギ、ニラなどに含まれる『アリシン』と呼ばれる栄養素と一緒に摂取すると吸収が高まります」(管理栄養士)

一方、果物のバナナには100グラム当たりカリウム360mg、マグネシウム32mgが含まれており、昨今は“食べる熱中症食”として塩バナナが推奨されている。

「熱中症対策には水分補給は必要不可欠ですが、水分だけ摂取していると血液中のミネラル濃度が低くなり、めまいや頭痛、下痢などが起きる。
バナナはカリウムを豊富に含んでいますが、ナトリウムは微量でしかない。だから塩を振るのです。ただし高血圧症や心疾患、食塩制限がある人は控えなければなりません」(前出・医療ライター)

長~い残暑までバナナは手放せない。

「週刊実話」8月7日号より