選挙特番もっとも期待値が高いのは“池上無双”YouTube?

池上彰 (C)週刊実話Web
昨年発足した石破政権の命運を握る参議院選挙が、7月20日に投開票を迎える。各テレビ局で選挙特番が組まれるが、最も見応えがあるのはどの局なのか。 

前提として、開票特番は放送規模や信頼度からNHKを視聴する層が多く、民放はこれに負けじと独自性を打ち出す。 

日本テレビは報道番組『news zero』をベースに、番組MCの藤井貴彦と嵐・櫻井翔を起用する。 

「櫻井の起用は、学生や政治に疎い層に興味を持ってもらうための広告塔的な意味合いが強い。
おカタイ人間は『報道番組にタレントを起用するな』と言うが、若年層の投票率UPのためには効果的でしょう」(政治報道アナリスト) 

TBSもタレントの爆笑問題・太田光を起用する。太田といえば、TBSの開票特番に初起用された2021年の衆院選において、与野党問わず噛みついて大きな話題を呼んだ。 

しかし、批判も殺到してしまい、この一件で事務所社長の妻・光代氏と局の幹部からこっぴどく叱られたと『太田上田』(中京テレビ)などで告白。以降の特番ではすっかりおとなしくなってしまった。 

「6日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)で、太田は『ここ何回かは“太田おとなしすぎる”という声を結構、巷では聞きますので、今回ちょっとぶちかましてやろうかな』と不敵な笑み。
石破首相とは『太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。』(日本テレビ系)で“宿敵”として激しくやり合った仲ですし期待したいのですが、最初の起用で本当に大目玉を食らったと明かしているので、ブッコむ度胸はないでしょう」(同) 

太田と同じ事務所では、元大阪府知事・橋下徹氏がフジテレビの開票特番に出演する。MCは『Mr.サンデー』の宮根誠司とワイドショー的な布陣だが、いささか中途半端だ。 

もっとも面白いのはテレビではなくYouTube? 

「橋下氏は政治経験を持つものの、MC宮根はキャスターながら軽口がすぎる。とっつきやすさや“政治エンタメ”を求めるなら日テレやTBSで良いので、“帯に短し襷に長し”でしょう」(前出・アナリスト)

より最悪なのはテレ朝とテレ東だという。

「テレ朝は『報道ステーション』の流れで大越健介がキャスターを務めますが、硬派ならNHKでいい。
テレ東は『家、ついて行ってイイですか?』SPを放送し、開票は前後におまけ程度、出演者も伊沢拓司以外はアナウンサーで、そもそもやる気がありません」(同)

実は、最も期待できるのは、テレビではなくYouTubeだというのだ。

テレ東はこれまで、開票特番には池上彰氏を起用し、与野党問わずズバズバ切り込んで“池上無双”と注目の的だった。しかし、テレ東は前述の通り伊沢を起用している。

代わりに池上氏は、ジャーナリスト・増田ユリヤ氏と運営するYouTubeで生配信を行う。

「配信時間は開票前の19時からなので、事前に様々な説明を行い、20時の開票からは選挙結果を踏まえて解説できる。
しかも、地上波ではないので、より毒舌な“池上無双”が期待できます。ネットゆえに全国どの地方でも見られますし、各局の開票特番よりも確実に見応えがありそうです」(同)

来たる20日、有権者はどの番組に一票を投じるのだろうか。

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