男子100メートル走の新星は16歳! 中学最速スプリンター・小寺慎之助が目指す日本新記録の壁

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陸上競技の花形種目「男子100メートル走」。過去には桐生祥秀、サニブラウン・アブデル・ハキーム、山縣亮太らが9秒台の記録を出したものの現在は停滞ぎみ。

とはいえ、1回でも9秒台を出すのは凄いことなのだが、彼らに続く若手スプリンターが出てこなかったのだ。

「日本陸上競技選手権大会が行われた国立競技場内では、関係者たちが『広島の話』もしていました」(日本スポーツ協会担当記者)

この「広島の話」とは、7月25日から同地で始まる「第78回全国高等学校陸上競技対校選手権大会」のこと。その舞台に100メートル走の新星が出場する。

去年8月の「関東中学校陸上競技大会」男子100メートル決勝で、10秒46の中学日本新記録を樹立し、陸上界にその名を轟かせた16歳の小寺慎之助(千葉・市立柏高)だ。

「4月、千葉県が舞台となった高校総体の予選会で優勝しました」(同)

そのときのタイムは、10秒69。高校生では圧勝だったが、本人は満足していない。高校1年生の日本記録である10秒26を目指していたという。

「練習では10秒26を上回る記録を出していたとも聞いています」(地元紙記者)

指導者を求め郷里で進学

中学記録を樹立した時点で、全国の陸上強豪校から勧誘はあったというが、昨年の国民スポーツ大会に出場後、郷里・千葉県代表として出たいという気持ちが勝った。

進路として選んだ市立柏校は千葉県では陸上の有名校だが、全国区ではない。同校を選んだ決め手は、指導者だったという。

「同校の陸上部顧問は池ノ谷智教諭です。1998年のインターハイで、のちに日本スプリント界初のメダリストとなる末續慎吾氏を破って男子100メートルで優勝しました。陸上専門誌ではトレーニング方法などを執筆しています」(同)

池ノ谷教諭は中学時代から小寺を指導しており、「この先生の下で」と市立柏校に進学を決めたという。

師匠同様、無名のまま有名選手を倒す道を選んだ小寺。山縣亮太が持つ9秒95の日本記録にはまだ遠いが、その伸びしろに期待する関係者は多い。

大器が広島でベールを脱ぐか。

「週刊実話」7月24日号より

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