参政党躍進は『鬼滅の刃』が立役者? ポップカルチャーとナショナリズムの接続点
2025.07.05
参政党と『鬼滅の刃』の共通点
参政党のYouTubeチャンネルでは、鬼滅を題材にした組織論の動画まで配信されている。
「チームマネジメントにおけるトップダウン型・ボトムアップ型の違いを“鬼滅の柱たち”から学ぶ」という体裁をとりながら、そこでも煉獄や炭治郎が“理想の日本人像”として扱われている。
要するに、『鬼滅の刃』が描いた大正ロマン風の“失われた美しい日本”と、参政党が掲げる“日本人の心を取り戻す”というスローガンは、情動と構造の両面で呼応しているのである。
『鬼滅』が広く受け入れられた理由の一つは、その物語が「勧善懲悪」に回収されず、敵である“鬼”たちにすら人間的な悲しみや過去が与えられていた点にある。
しかしその一方で、“鬼”がやはり人間社会に害をなす「異物」であるという構造は揺らがない。
どこかで人は、 “内なる鬼”を排除してでも共同体を守ろうとする本能的な衝動に惹かれる。
その衝動を、神谷氏は言葉にし、参政党という政党に託して可視化した。「鬼殺隊をつくろう」という発言は、その意味で単なる比喩ではなく、文化的物語を政治的情熱に転化する試みだったのだ。
参政党が台頭した背景には、多くの国政政党に対する失望、マスメディアへの不信、グローバリズムに対する懸念がある。
だが、それだけでは人は動かない。人々の心を突き動かすのは、理屈ではなく、物語だ。
『鬼滅の刃』が燃え上がらせた“心の刀火”は、令和の政治にも影を落としている。
政治とアニメが交差する時代では、政策よりもアニメのセリフが人を動かすのかもしれない。
【関連】Xで叫ぶ“日本人ファースト”のパラドックス グローバル資本主義に寄生するナショナリズムの現在 ほか
- 1
- 2
合わせて読みたい
-
『鬼滅の刃』歴史的ヒットの裏で…アニメ映画『ChaO』歴史的爆死の危機
2025.08.19 エンタメ -
土屋太鳳“裏アカ流出”疑惑でプチ炎上 投稿された動画が波紋呼ぶ
2025.08.20 芸能 -
水卜麻美アナが日テレ退社へ 夫・中村倫也の説得で『24時間テレビ』が花道に?
2025.05.11 芸能 -
マツコ“激ヤセ”に業界から心配の声 元事務所社長相手に怒りの「10億円訴訟」準備か
2025.08.20 芸能 -
有名漫画家の子供は進学・就活に有利? 人生イージーモードな“親ガチャ”成功者たち
2025.08.16 -
あいみょん、長濱ねるタトゥーでイメージ悪化! テレビ業界に残る「タトゥーNG」文化も炎上の原因か
2025.08.17 芸能 -
【難読漢字よもやま話】「河豚」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識
2025.08.20 エンタメ -
中田翔の引退は無配慮バス移動が原因? 持病の腰痛再発で決断か
2025.08.20 スポーツ -
佐々木朗希、早くも選手生命の危機か 97日ぶり実戦復帰で球速10キロダウン
2025.08.17 スポーツ -
“タトゥー騒動”巻き添えの嵐・大野智、テレビ出演やっぱりNGに?
2025.08.18 芸能
合わせて読みたい
-
『鬼滅の刃』歴史的ヒットの裏で…アニメ映画『ChaO』歴史的爆死の危機
2025.08.19 エンタメ -
土屋太鳳“裏アカ流出”疑惑でプチ炎上 投稿された動画が波紋呼ぶ
2025.08.20 芸能 -
水卜麻美アナが日テレ退社へ 夫・中村倫也の説得で『24時間テレビ』が花道に?
2025.05.11 芸能 -
マツコ“激ヤセ”に業界から心配の声 元事務所社長相手に怒りの「10億円訴訟」準備か
2025.08.20 芸能 -
有名漫画家の子供は進学・就活に有利? 人生イージーモードな“親ガチャ”成功者たち
2025.08.16 -
あいみょん、長濱ねるタトゥーでイメージ悪化! テレビ業界に残る「タトゥーNG」文化も炎上の原因か
2025.08.17 芸能 -
【難読漢字よもやま話】「河豚」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識
2025.08.20 エンタメ -
中田翔の引退は無配慮バス移動が原因? 持病の腰痛再発で決断か
2025.08.20 スポーツ -
佐々木朗希、早くも選手生命の危機か 97日ぶり実戦復帰で球速10キロダウン
2025.08.17 スポーツ -
“タトゥー騒動”巻き添えの嵐・大野智、テレビ出演やっぱりNGに?
2025.08.18 芸能