参院選の結果で起死回生の衆院解散へ 自民公明執行部には悲壮感

「秋の臨時国会での解散を模索すべき」

講演で斉藤氏は参院選後の立憲民主党との大連立についても言及し、「(自民、公明、立憲で)選挙区調整が簡単にできるとは思わない」と否定的な考えを示した。

森山氏は立憲との連立も視野に入れているため、この発言は公明としての率直な考えを述べたとみるべきだろう。自公の枠組みに立憲が入ってくれば、公明の影響力は相対的に低下するからだ。

こうなってくると、参院選では勝っても負けても少数与党のまま政権運営をするしかないわけで、起死回生には衆院解散しかないということになる。

自民内には早くも「秋の臨時国会での解散を模索すべき」との声が上がる。

少数与党の下での政権運営は「野党各党に気を遣い、あまりにも大変すぎるから」だが、解散するからには、日米関税協議でトランプ米大統領に自動車関税を下げてもらうなど何らかの成果が必要だ。

石破首相以外で解散総選挙に臨むべく新総裁を選んだところで、首相指名選挙で選ばれる保証がないのは先述した通り。石破首相はどのタイミングで自爆となる解散の引き金を引くのか。

与党衆院議員は早くも戦々恐々としている。

「週刊実話」7月17日号より

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