パチンコ業界、10年ぶりに売上増 スマスロ好調も高齢化&スマホ化で限界説

AIで生成したイメージ
かつて日本の一大レジャー産業とまでいわれていたパチンコ業界だが、20年ほど前から少子高齢化などを背景としたユーザーの減少に加え、法改正やコロナ禍などの逆風にさらされ続け、今や斜陽産業の代表格ともされている。

しかし、その風向きが少し変わってきたようだ。

帝国データバンクが6月12日に発表した「パチンコホール経営法人の実態調査(2024年)」によると、パチンコホール経営法人の総売上高は11兆7133億円となり、対前年比で5.0%増加した。

増加に転じるのは、過去10年で初めてだという。

法人数は前年比135社減の一方、総売上高がアップしているのは、1社当たりの売り上げが増加しているとも解釈できる。

パチンコ業界は、衰退という長いトンネルを脱したのだろうか?

スマートパチスロが好調

「’22年に登場した従来のメダルを使用しない『スマートパチスロ(スマスロ)』の存在が大きく、特に、かつての大ヒットシリーズのスマスロバージョンがリリースされたことで、ホールから離れていた層を一定数呼び戻すことに成功しました。
また、スマスロが既存台(6号機)より出玉性能が高いほか、演出も凝るなどゲーム性があることも好調の要因の一つ。

しかし、コアユーザーの高齢化は急速に進んでおり、ホールも減少していることから、新規ユーザー増の機会も減っています。
また、最近問題となっているオンラインカジノなどをはじめとする、スマホを通じたサービスにシェアを奪われており、現状を維持するのが精いっぱいというのが実状です」(業界に詳しい専門家)

パチンコ業界全体の総売上高増加は、業界復活の狼煙なのか、それとも一時的なあだ花で終わってしまうのか。

パチンコ業界の次の一手が注目されている。

「週刊実話」7月17日号より

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