週末の夜に渋谷・道玄坂のホテル街で「歩く○○を探せ」!? 世界No.1コンドームブランドが仕掛ける“謎のイベント”

「世界No.1」は2023年1月-12月ニールセン市場データ 36か国のコンドームブランドの売上と市場シェアの集計結果(販売金額に)に基づく
イギリス発祥で世界シェアトップ※1のコンドームブランド「デュレックス」が、6月27日の金曜日から、2週にわたって渋谷で“謎のイベント”を開催するという情報をキャッチした。 

風俗ライターが言う。 

「先日、渋谷・道玄坂のラブホテル街で取材していたら、『この週末(6月27日)からデュレックスが大掛かりなイベントをやるらしいぞ』って話題で持ちきりだったんだよね。何やるか、聞いてる?」 

その段階では、編集部には何の情報も入っていなかった。もちろんプレスリリースも届いていない。 

さっそく取材を開始すると、道玄坂の飲食店の関係者から、こんな話が聞こえてきた。 

「なんか、『性病検査の重要性』を訴えるイベントだと聞いてるよ。若手芸人なんかが大勢来て、コスプレして街を歩き回るらしいよ」 

渋谷でコスプレといえばハロウィンだが、この時期に? 謎は深まるばかり。ラブホテル街で聞き込みを続けていたら、道玄坂のこの界隈には不釣り合いなスーツ姿の長身男性とすれ違った。 

もしや、デュレックスの社員か。記者の勘が働き、声をかけてみると…。 

「あ、いや、私はデュレックスの社員ではありません。ただ、噂になってるイベントには関わっていますけど」 

ビンゴ! 記者が声をかけたのは「性病相談ラボ」の山北幸三さんだった。同団体は、性病の蔓延(まんえん)防止や性病検査の重要性を訴える活動をしているという。 

「6月27日の金曜日と28日の土曜日、7月4日の金曜日と7月5日の土曜日、それぞれ夕方5時から夜の10時まで、渋谷・道玄坂のラブホテルや飲食店、路上などでデュレックスのコンドーム(管理医療機器)を無料配布するんです」(山北氏)

デュレックス社の世界的なアンケートで分かった日本人の“満足度” 

ラブホで試供品を配るなら理解できるが、飲食店や路上でも無料配布とは、ずいぶん大胆なイベントではないか。 

「あまり知られていませんが、若い世代を中心に“隠れ性病患者”が増えている印象があります。
中高年の方々は、思春期の頃にエイズという病気がアメリカで初めて報告されたこともあり、HIVなどの性病の怖さを理解しているのですが、Z世代にとっては昔話。薬や治療法が進歩しているのも確かですが、若者たちはそれほど性病を恐れてないんです」(同) 

たしかに、50代の記者にとってエイズの恐怖は鮮烈だった。元NBAのスター選手マジック・ジョンソンや俳優ロック・ハドソンといった海外の有名人が次々に感染をカミングアウト。イギリスの人気ロックバンド「クイーン」のボーカルだったフレディ・マーキュリーや、ポップアートの天才キース・ヘリングなどが天に召されると“エイズ・パニック”とも呼べるほどの衝撃を受けたものだ。 

「そうなんです。私も似たような年代ですが、Z世代の子たちと話すとHIVをはじめとする性感染症に対する恐怖感にギャップを感じるんですよね。
そこで、若者の街・渋谷で性病の蔓延防止を訴えるイベントを企画。世界No.1※1のブランドである『デュレックス』さんのご協力もいただいて、コンドームの無料配布を大々的にやることになったんです」(同)

イベントを共催するデュレックスの広報担当者にも話を聞いた。 

「弊社が行った性交渉についての世界的なアンケート※2で、日本人は『満足度』や『頻度』といった項目のほとんどで最低の結果が出ています。
また、正しい情報を得ることが不得意であったり、パートナーと行為について話し合うことが苦手なことも判明。こうしたイベントを機にパートナーと向き合ったり、性病に関する知識を深めていただきたいと願っています。
弊社は、日本人はもっとオープンに行為を楽しむべきだとも考えています。
コンドームはウェルビーイングにも欠かせないアイテム。性病を恐れるあまり、消極的になってしまうのは人生にとってもマイナスですから」(同広報担当者)

なるほど。ただ、ここまで取材しても謎が残った。「コスプレ」だ。 

再び山北さんに聞いた。 

「イベント開催中の4日間、道玄坂のラブホテル街を、白い全身タイツに白いオタマジャクシのようなカブリモノをつけた“セイシくん”たち数匹が歩き回っています。
運よく彼らに出会った方には、デュレックス社の潤滑ゼリー『フィール』(雑貨)もプレゼントするんです。ぜひ、パートナーと一緒に渋谷に来て、歩く“セイシくん”たちを探してみてください」

パートナーと渋谷に行ける人は、もらったグッズを近くのホテルで試して、互いに感想を言い合うことから始めてみてはどうだろうか。 

※1 2023年1月-12月ニールセン市場データ 36か国のコンドームブランドの売上と市場シェアの集計結果(販売金額に)に基づく 
※2 当社調べ 2024年 グローバルセックスサーベイ セックスアクティブユーザーn=20,610 それぞれの質問において「とてもそう思う」「そう思う」と答えた人の割合