小泉進次郎vsイネカメムシ! 備蓄米放出の裏で注目される“稲作バトル”

小泉進次郎 (C)週刊実話Web
例年の約2倍に跳ね上がったコメ価格に消費者が悲鳴を上げる「令和の米騒動」。石破政権が吹き飛んでしまう可能性を孕む中、小泉進次郎農相が救世主として担がれている。

なりふり構わず「備蓄米放出」で価格高騰も一息つきそうだが、新たな脅威が迫っている。害虫のイネカメムシだ。

「コメ不足が起きるほど価格が高騰した理由は3つ挙げられます。
1つ目は、昨年8月に気象庁が『南海トラフ地震臨時情報』を初めて発表したこと。巨大地震発生確率が普段より高まったことで、米をプチ買い占めに走った説。
2つ目は訪日外国人旅行者の急増です。昨年は過去最多の約3700万人。今年はさらに最速で1000万人超え。このインバウンド効果でコメの消費も増加した。
3つ目は昨年の猛暑でコメの天敵・イネカメムシが大量発生し、全国各地で注意報が発令された。コメの生産が8割減収となった地域も出たほどです」(社会部記者)

コメ不足による価格高騰は、ひとえに政府の政策、見通しの甘さにも問題があったわけだが、5月21日に農相に就任した小泉氏はすぐさま陣頭指揮を執り、政府備蓄米を随意契約で放出するなど八面六臂の活躍を見せている。

「5キロ2000円台の備蓄米店頭販売で、当面は価格高騰に歯止めが掛かるでしょう。あとは今年のコメの収穫までしのげば、米騒動は収束する。
ところが、今年は『昨年以上にイネカメムシが大量発生』という情報が生産地から続々ともたらされているのです」(同)

猛暑でイネカメムシ増殖の恐れ

イネカメムシは体長1センチ前後。稲の穂が実る頃に稲穂から吸汁する。

吸われた箇所は黒い斑点のようになり、当然、コメの等級は下がる。

それどころか中身がスカスカでコメが実らない被害も。大量発生は暖冬と猛暑に起因するという。

「富山県が実施した5月の調査で確認されたイネカメムシは平年の6倍に上った。これは調査を開始した1998年以降で最多とされます。今後も猛暑でイネカメムシはさらに増殖する恐れがある」(同)

類似の状況は埼玉県でも確認されている。

「県のイネカメムシ生息調査(’24年11月~’25年3月)で、1平方メートルあたりの個体密度は17.1匹だった。前年は0.4匹だから実に43倍増。
しかも、今夏は全国的に気温が高い予報でイネカメムシが繁殖しやすい環境になる。全国でイネカメムシが大量発生したら、新米不足は必定。再びコメ価格暴騰の米騒動が懸念されます」(同)

小泉農相VSイネカメムシは予断を許さない。

「週刊実話」6月26日・7月3日号より

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