自民党が描く参院選後の青写真「小泉進次郎首相」で自民・公明・立憲連立政権へ

小泉進次郎 (C)週刊実話Web
災い転じて福となす。今の自民党にぴったり当てはまる言葉だ。江藤拓前農相の失言から小泉進次郎農相へのバトンタッチで、米価高騰対策は一気に動き出し、石破茂内閣の支持率は底を割らずに何とか持ちこたえている。
年金制度改革法案を巡っては自民党、公明党、立憲民主党の3党が電光石火のごとく修正に合意し、衆院で可決した。石破政権は今後どうなるのか。小泉氏を首相に戴く“自公立”連立政権の誕生がささやかれ始めた――。

「影の首相」森山裕幹事長が暗躍

参院選は7月3日公示、同20日投開票の日程が有力視されている。

この通りなら、公示まで1カ月を切ったことになる。

江藤前農相の「コメは買ったことがない」発言で、自民党の命運は尽きたかと思われたが、小泉進次郎氏の登場で息を吹き返しつつある。

この人選をしたのは「影の首相」といわれている自民党の森山裕幹事長だ。

「農相に起用すべく小泉氏に電話をしたのは、石破首相でも林芳正官房長官でもなく森山氏です。森山氏は齋藤健元農相も検討しました。
選ばれなかったのは、石破派だったのに最終的に石破首相の元を離れたことが大きいですね。『ポスト石破』を窺い、いつ寝首を掻かれるか分からないという警戒感も働きました。
小泉氏も『ポスト石破』を狙っていますが、森山氏は小泉氏をグリップしていますし、参院選の顔にもなりますから」(全国紙政治部記者)

かくして小泉農相誕生となり、メディアに出ない日はないくらいの注目度である。

森山氏から打診の電話を受けた際、小泉氏は「少し考えさせてほしい」と言って、一旦電話を切ったという。

最終的に受諾したのは、ポスト石破に向けプラスになると判断したからだろう。

政府は減反政策を2018年度に廃止しているが、それは名ばかりで、主食用のコメ以外の作物を作れば補助金を出す政策を続け、生産が抑えられてきた。

事実上、減反政策は続いているわけで、米価が下がらないように政府はいろいろと策を講じてきた。生産者サイドに立った政策と言える。

小泉氏はこうした構図にメスを入れ、農政改革を推し進めようとしている。コメの生産について「今より増やしていきたい」と語っているのだ。

今後、農協(JA)などの農業団体から反発が起きそうだが、小泉氏のバックに農林族のドンでもある森山氏がいることは、農業団体にとって安心材料となっており、森山氏は小泉氏のお目付け役も担っているのだ。