月9『最後から二番目の恋』ヒットでフジ若手から聞こえる「局を辞めたい」のワケ

小泉今日子 (C)週刊実話Web
中居正広氏の女性トラブルに関連し、スポンサーから総スカンを食らっているフジテレビだが、CMが完全復活する日は遠いようだ。 

フジ・メディア・ホールディングスは、5月30日にCMの出稿を保留すると判断した企業が、7割に上るとした調査結果を総務省に報告した。 

CMスポンサーで、出稿を「継続・再開済み」「再開意向」とする企業数は3割となり、売上は激減したまま年を越す可能性すら出ている。 

そんな中、中居氏の弁護団は、フジテレビなどが設置した第三者委員会に対し、調査報告書に関して反論文書を公表。徹底抗戦する構えのようで、騒動はまだ長引くことになるだろう。 

フジテレビは、2025年3月期決算で前年度の黒字から328億円の赤字になったとされているが、巨額の赤字は今後も続いていきそうだ。

そうなると、辞めていく社員が多くなるだろうとスポーツ紙の記者が語る。 

「フジテレビは、夏のボーナスがほぼ例年通りの額で支払われたが、冬のボーナスは激減かカットになる可能性が高い。
一部の社員は、夏のボーナスをもらって、6月から転職活動をはじめていると聞く。実績がある社員は、他局や外資系の配信サービスを狙っているようで、アナウンサーも含め、秋ごろまでに大量の社員が離職するかもしれない」 

『続・続・最後から二番目の恋』のヒットが離職を招く? 

収益面で苦しいフジテレビだが、意外なドラマのヒットで会社に見切りをつける若手社員もいるのだとか。

そのドラマというのが、小泉今日子と中井貴一がダブル主演を務める月9ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)だ。 同作は人気シリーズの続編となり、前作から11年後を描いた第3期目のドラマ。シリーズを通じたファンも多い作品で、各メディアで絶賛を受けている。

世帯視聴率は第1話の9.4%(ビデオリサーチ、関東地区)から下降気味だが、7%台をキープし、TVerのお気に入り数は120万人をこえて春ドラマで一位の数字に。今クールではNo.1のヒット作と言えるだろう。

この『続・続・最後から二番目の恋』のヒットで、なぜ若手社員が会社に見切りをつけるのか? 裏事情をフジテレビに出入りする制作会社スタッフが明かしてくれた。

「『続・続・最後から二番目の恋』は、中年からシニアの視聴者を狙った作品。その狙い通りに作品がヒットしているわけで、結局、若者はテレビを見ていないと証明しているようなもの。
フジは予算がなく、ドラマは続編の企画が通りやすく、過去の名作をリメイクする動きも出ている。『101回目のプロポーズ』の続編を作るという話もあるくらいですからね。
ドラマ制作をしたくてフジに入った若手社員からは、ここにいても将来がないと離脱を匂わすような発言が増えているという話です」

昨今は視聴率だけでドラマの良し悪しを計れなくなった。視聴率やスポンサーに依存せざるを得ない構造を変える時が来たということだろう。

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