新横綱・大の里、脅威の優勝確率44%! 北の湖、千代の富士、大鵬を超える大横綱に

日本相撲協会公式サイトより
とてつもない新横綱の誕生だ。

大相撲夏場所は5月25日、大関大の里(24)の2連覇、4回目の優勝で幕を閉じた。

千秋楽、残念ながら横綱豊昇龍(26)の上手ひねりに敗れて全勝優勝は逃した。

大の里は「最後、勝ちたかった。全勝優勝したかった。次の地位で目指せるようにがんばる」と悔しさをにじませていたが、初土俵から13場所、数々の史上最速記録を更新した横綱昇進に、なんの支障もなかった。

大の里の急成長の裏にあるのが師匠、二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)との強い絆だ。

大相撲界には、「横綱は横綱(経験者)でないと指導できない」という教えがある。

現役時代、ケガや白鵬をはじめとするモンゴル出身力士に手を焼き、2回しか幕内最高優勝できなかった二所ノ関親方は、金の卵・大の里に対しても容赦しなかった。

12勝3敗で初優勝を決めた昨年の夏場所も、「3敗の優勝は、優勝じゃない。優勝しても喜ぶな」と笑顔禁止令を発している。

13日目にすんなりと優勝を決めた今場所も、「残り2日間が大事なんだ」と最後まで尻を叩き続けた。

「唯一無二」の横綱となる可能性も

この師匠がついている限り、横綱になってもトラブル続きだった朝青龍や白鵬らのように手に負えない天狗になることはあるまい。

いや、その反対で、これからどこまで偉大な横綱になるか楽しみは増すばかり。

「大の里は日体大卒で、45回優勝の白鵬と比べれば入門が遅いため、積み重ねの記録の面では大きなハンデを背負っている。
でも、6月7日でまだ25歳ですから、学生相撲出身横綱第1号の輪島の優勝回数、14回を軽く上回るのは確実です」(大相撲担当記者)

大の里のここまでの優勝率は、入幕9場所で4回優勝だから44.4%。あと10年間、34歳いっぱいまで現役を続ければ、もう27回弱、31回は優勝する計算になる。

これは北の湖をはるかに上回り、千代の富士と同数、大鵬の記録まであと1回に迫る。

大関昇進の口上で述べた「唯一無二」という言葉がよく似合う、歴史的横綱の誕生と言っていい。

「週刊実話」6月12日号より

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