新庄監督は予言していた!? 清宮幸太郎“魚雷バット”封印の裏側

新庄剛志 (C)週刊実話Web
「もう使わないかもしれない。ヘッドの入りはいいんですけど…」

去る5月14日のオリックス戦の試合前、打撃練習を終えた日本ハム・清原幸太郎が「魚雷バット」との決別を宣言した。

魚雷バットはメジャーリーグが今季から先駆けて導入し、日本球界では4月11日に使用が容認された。

「形態は標準的なバットよりも先端が細く、ボールを捉える芯の部分が太くなっており、その形状から名付けられた。積極的に導入したのはヤンキースで、現地時間3月29日のブルワーズ戦で20対9と大勝しました。
3者連続初球本塁打を含む9ホーマーを放ち、注目を集めました。考案者は昨季までヤンキースの主任アナリストを務めていたアーロン・リーンハート氏です」(スポーツライター・飯山満氏)

NPBでの実戦使用の第1号は西武の源田壮亮だが、清宮が魚雷バットを使い始めたのは5月6日のこと。

「ボクには合っている!」と好感触を口にして、同日のオリックス戦でさっそく使用しホームランを打ったが、その後は快音が聞かれず、1週間ほどで従来型の元のバットに戻してしまった。

しかし、新庄剛志監督はこうなることを“予言”していた。

「道具に頼っているようではね…」

「清宮の性格も影響している」

新庄監督は、清宮やその世代の若手を育てる一環で、活躍しても辛口のコメントを出すことも少なくない。

だが、関係者の話を総合すると、そうではなかったようだ。「先端が細くなっているから外角球が打ちにくいとの指摘は、早い時期から聞こえていました。それ以前に、清宮の性格も影響していると思われます。
清宮は新人時代もバットの種類や重さを決められず、いろいろなタイプのバットを試していました。
魚雷バットに関しても『試してみる』の柔軟な姿勢は評価しますが、迷っているということはまだ自分のスタイルが確立していないわけです」(関係者)

先端部分が細くなっている、これまでにはなかったバットの形態に惑わされたようだ。

新庄監督は流行に踊らされ、これまで積み上げてきた自分の打撃スタイルを壊すことを心配していたという。

清宮が魚雷バットを使っていた間に放ったのはわずか6安打。ちょっと高い授業料を払わされたようだ。

「週刊実話」6月5日号より

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