今年の「五月病」は一味違う? GW明けの退職代行サービスに250件超の相談

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毎年5月の連休明けになると、生活リズムが戻らないなど、精神的な苦痛を訴える「五月病」の人が続出するが、今年は連休前の寒暖差の繰り返しで身体に不調をきたしている人が急増しているという。

例年よりも五月病の危険性が高いとされているのだ。

春は進学、就職、転勤など生活環境が変わり、期待や不安で緊張の連続だ。

GWの大型連休で、その緊張が緩み「なんとなくだるい」「やる気が出ない」「物事を悲観的に考えてしまう」といった気分の落ち込みを一般的に「五月病」と呼び、医学的には適応障害、うつ病と診断される。

「適応障害の身体の症状は眠れない(不眠)、疲れる(倦怠感)、食欲がない(食欲不振)などです。心の症状としては気分が落ち込む(抑うつ状態)、なんとなく不安、何もしたくない(意欲低下)、人と会いたくない(引き込もり傾向)などがあります」(東京都江戸川区の内科クリニック院長)

今年の五月病は、4月に全国各地で寒暖差が激しい日が繰り返されたことで、より自立神経が疲弊しているという。

退職代行サービスへの相談も増加

「寒暖差は1日の気温が7度以上だと心身共に影響を及ぼすとされます。今年の4月は10度を超える寒暖差の日が何日かあった。
自律神経が疲弊して、東京都内では連休明けの初日(5月7日)に退職代行サービスに250件以上の相談が寄せられたほどです。その後もそのサービスを利用する人は後を絶たない。五月病は社会問題に発展しかねません」(医療ジャーナリスト)

自律神経を整えるセルフケアとしては、質のいい睡眠、軽いストレッチや運動、バランスの取れた食生活、などが挙げられる。

「これらを意識して、連休中に崩してしまった正しい生活リズムを取り戻す。それでも症状が改善しない場合は心療内科などを受診すること。頑張り過ぎるのもよくありませんよ」(前出・内科クリニック院長)

厚生労働省はHP『こころの耳』で、自分の考え方のクセに気付き、「自分にやさしくしてあげましょう」とアドバイスしている。

五月病を侮るなかれ。

「週刊実話」6月5日号より

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