「坂道以降」の終焉と“推し”でつながる新世代アイドルの勃興

かつての伝統的なアイドルグループは、CDや雑誌、写真集のフィジカル商品に依存しており、ファン人気も「CD売上」や「ライブ動員数」を基準に語られてきた。しかし、これが時代の変化に適応しきれず、停滞を招いているのは事実だ。
大型新人グループの失速と“空回り”
例えば、2023年に「乃木坂46の公式ライバル」として登場した『僕が見たかった青空』は、企業の大規模プロモーションを受けてデビューしたものの、デビュー曲の初動売上はわずか2.8万枚。翌年のシングル売上も伸び悩み、期待外れに終わった。
同年にデビューした「ホワスコ」こと『WHITE SCORPION』も、昨年リリースした1stミニアルバムは初週2万枚ほどだ。
5月1日からスカパー!の動画配信サイトでグループの冠番組が始まったのだが、初回放送で、昨年末の1周年ワンマンは、キャパ800弱のチケットが完売しなかったと明かされている。
もう少し前でいえば、2019年にデビューした39人組のガールズバンド『ザ・コインロッカーズ』も、大人たちにその人生を弄ばれた。
デビュー曲が古田新太主演ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)の主題歌に起用されるなど、大きな期待を背負っていたが、わずか半年後に25人が大量リストラされる事態に。
当時は「メンバーがかわいそう」と運営が炎上したが、2021年に解散。その後、一部メンバーは週刊誌・青年誌でのグラビアアイドルに活動をシフトしていった。
また、外的要因ではあるものの『オールナイトフジコ』(フジテレビ系)と『フジコーズ』も姿を消しており、坂道以降の大所帯アイドルは、衰退しているのが厳しい現実だ。
このような状況は、資本や宣伝だけで成功が決まる時代は終わったことを物語っている。重要なのは、ファンとの関係性をどう築くかという点だろう。
新興グループが切り開く新たなアイドル像
一方で、SNSバズやライブ配信を駆使した新世代グループの台頭が著しい。『FRUITS ZIPPER』や『超ときめき♡宣伝部』、さらには『CUTIE STREET』などは、SNSでの認知拡大をきっかけに人気を集め、確実にファン基盤を拡大している。
坂道系、48グループはテレビや出版社、広告業界と密接な関係にあり、BtoBtoC事業だともいえる。
しかし新興グループは、DtoC(Direct to Consumer)型のビジネスモデルを採用。TikTokなどのSNSや配信プラットフォームを活用し、ファンと直接つながることで、従来のアイドル像を刷新している。
アイドルファンの変化「消費」から「参加」型へ
ポストコロナ時代、アイドルファンの価値観にも大きな変化が訪れている。
従来の「CDを買って握手会に参加する」という消費型のアイドル活動から、「推し活」を通じて参加するという新しいスタイルが浸透しつつある。
今、ファンはただアイドルを応援するだけでなく、SNSを通じて意見を交わしたり、クラウドファンディングで支援したり、共創的な活動に関与することを望む。これが、ファンの活動の中で新たな価値を生み出しているのだろう。
新世代アイドルの未来:メディア主導からファン主導へ
かつてAKB48は、「会いに行けるアイドル」というDtoC型モデルで革命を起こし、その成功を収めた。しかし今や、そのモデルは陳腐化し、オンライン交流やデジタルコンテンツを中心に活動するグループが主流になりつつある。
新興アイドルは、CDや握手会のような物理的な収益モデルから脱却し、ライブ配信、グッズ、課金コンテンツなど、多様な手段で収益化を図っている。SNSや配信プラットフォームを活用することで、ファンとの距離を縮め、より親密な関係を築くことが可能となった。
アイドル業界は今、大きな転換期を迎えている。伝統的な大所帯グループは旧来型のビジネスモデルから脱却できず、停滞を続ける一方で、SNS主導型の新世代グループが勢いを増している。
今後、アイドルの魅力は「消費」ではなく「参加」にシフトし、プロセスエコノミーに代表されるようなファンとの共創型コンテンツ時代が本格的に到来するだろう。
その時、アイドル業界はどのように進化し、ファンとどのような関係を築いていくのかが注目される。
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