「週刊実話だからこそ真面目なコラムを書きたい」森永卓郎さん17年の連載への覚悟と亡くなる前日に届いたメール

『週刊実話』では17年の長きにわたり、コラム『経済“千夜一夜”物語』を連載。4月25日には小社から、コラムに加筆・修正を加えたベストセレクションとして『緊急出版 森永卓郎 絶体絶命の日本を救う最後の提言』を発売させていただいた。
この書籍の企画が立ち上がったのは昨年12月。森永さんからは「加筆しましょう」との提案があったようだ。亡くなる直前まで机に向かっていた森永さんの姿を、担当編集者が明かす。
17年間「こんにちは。」の挨拶は最後まで変わらなかった
「こんにちは。」
森永さんからいただくメールは、いつもこの言葉から始まる。
ごく普通のあいさつではあるのだが、入稿業務に追われる編集者にとっては、森永さんから“こんにちは”の言葉をいただくと、なぜか心が和んでしまうから不思議だ。
17年間、政変やバブル崩壊、森永さん自身の体調に異変が起きようとも、「こんにちは。」の挨拶は最後まで変わらなかった。
『週刊実話』誌上で森永さんの連載コラムがスタートしたのは、さかのぼること2007年。
経済アナリストとしての活躍とは裏腹に、趣味のおもちゃ集めが注目を集めていた頃、本誌は日本のおもちゃ文化を面白おかしく伝える連載コラムを打診した。
しかし、森永さんの答えはNO。「週刊実話だからこそ、世の中の情勢に警鐘を鳴らす真面目なコラムを書きたい」との強い思いから、連載はスタートしたのだ。
「時間はそれほどかからない。加筆をしましょう」
最後の担当者となった編集部員が連載終了までの経緯をこう語る。
「森永さんの担当は2024年からです。その頃、すでにガンを発症していたこともあり、原稿のやり取りは主にメールでした。通常、入稿が遅れた場合を想定して、1日早く締め切りを設定するのですが、森永さんの場合はさらに1日早い火曜日に遅れることなくいただいていました。
今年に入ってからも執筆の勢いは止まらず、世の中の理不尽な出来事に対し、烈火の如く怒り、激しく切り込んでいました」そうしたさなか、昨年12月、小社では連載を書籍に取りまとめる企画が立ち上がった。
「ラジオやテレビ、執筆業など闘病中にもかかわらず活動の足を止めなかった森永さんではありましたが、書き下ろしはさすがに厳しいだろうと、これまでの連載をまとめる形での企画書を作成し送信しました。
ところが、その日の夕方にいただいた返信メールには、『時間はそれほどかからない。加筆をしましょう』と、快諾してくれたのです」(同)
しかし、長きにわたって連載した「経済“千夜一夜”物語」の終了は突然やってきた。
このときには締め切り期日の火曜日ではなく、その1日前、1月27日の月曜日・午前6時37分に1通のメールが届いた。
「こんにちは。ご連絡ありがとうございました。実はいま体調が急速に悪化していて とりあえず明日まで 連載原稿はがんばってみます。」
前出の担当編集者がそのときの状況を振り返る。
「メールは、お亡くなりになる前日の早朝です。ニュースなどでは、今年に入ってから体調が悪化していると報じられていましたが、本連載においては一切、弱音を吐くようなことはありませんでした。
ただ、最後のメールでは、まるでお別れを予期し、覚悟を決めたようにも思えました。何より、完成した書籍をお渡しできなかったことが、無念で仕方ありません」
タブーに切り込み、日本の未来を憂いていた森永さんの言葉が、多くの人に届くことを願う。あたらめて、ご冥福をお祈りいたします。

2025年4月25日(金)発売
価格1650円(税込)/電子書籍版1550円(税込)
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