蝶野正洋×DeNA三浦監督スペシャル対談! リングと球場を行き来して育んだ30年の友情秘話

三浦監督は「1.4東京ドーム大会」にも出演

蝶野「そんな感じだったっけ(笑)。三浦監督は当時からリーゼント姿で目立ってたし、nWoのスタイリッシュなイメージにちょうどいいと思ったんだよね。
それに、俺たちプロレスラーは会場に来てくれるファンだけでなく、その外にいる人たちに向けて発信していくことをいつも意識しているんだけど、三浦監督も野球界にいながら、世間に対して発信しよう、巻き込もうということを、すごく考えてたんだよね」

三浦「それは蝶野さんにいろいろ教えていただきました。自己プロデュースとか、周囲へのアピールの仕方とか…。
プロ野球も、やっぱりファンの方々に見に来ていただいて成り立つスポーツなので、そこでどうすれば興味を持ってもらえるのか…ということは考えていましたね」

蝶野「プロレスはそこまで一般的なものではないから、どんどんアピールをしないとスポットが当たらない。
でも、当時の三浦監督たちは、野球というメジャーなスポーツの1流選手なのに、髪型にこだわったり、コメントも面白くして、ファン層を広げていこうという考え方を持っているんだなって、驚いたんだよね」

三浦「野球選手でも個性があるほうが目立つし、ファンの方も楽しんでいただける。全員が似たようなキャラクターだったら、面白くないですから」

蝶野「それで、俺と一緒に新日本プロレスの東京ドーム大会で花道を歩いて、リングにも上がったんだから、大したもんだよ。現役のプロ野球選手であんなことした人は、他にいないんじゃないかな」

三浦「あれは1998年の1.4東京ドーム大会ですね。蝶野さんのセコンドにもつかせてもらってたんですけど、あのときは越中(詩郎)さんが厳しかったんですよ。
僕たちがリングサイドにいて、蝶野さんから上がってこいって言われたときに、越中さんの前を横切ったら、後ろからガッとケツを蹴り上げられて…」

蝶野「越中さんは阪神ファンだから、ベイスターズの選手にキツく対応したんだよ(笑)。今だったら大問題だね。
他にも三浦監督と鈴木コーチとはジムで合同練習をやったりして、よくスポーツ新聞の紙面を飾ったよね。他の選手や球団から文句言われなかった?」

三浦「それは全然言われなかったです。むしろ他の選手からは『いいな』って、うらやましがられてましたね」

「週刊実話」5月8・15日号より
5月7日発売の「週刊実話」には【蝶野正洋×DeNA三浦監督スペシャル対談 後編】を掲載

蝶野正洋×DeNA三浦監督スペシャル対談 前編(2)
(5月3日12時公開)

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)

1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。

三浦大輔(みうら・だいすけ)

1973年12月25日、奈良県生まれ。’91年にドラフト6位で横浜大洋ホエールズに入団。’98年に12勝を挙げ、リーグ優勝&日本一に貢献。同年に蝶野率いる「nWoジャパン」に加入。2014年には横浜DeNAベイスターズの投手コーチ兼任となり、’16年に現役引退。その後に二軍監督を経て、’21年から一軍監督に就任。