広島カープ好調継続のカギは“デトロイト帰りのマエケン”か メジャーで磨いた視線を戻った舞台で実践へ

前田健太インスタグラムより
マエケンこと、デトロイト・タイガースの前田健太が、現地時間4月13日のツインズ戦で好投。ペナントレースの戦力分布図を塗り替えるのは、この男のようだと期待されていたが――。

「リリーフのコツみたいなものをつかんだようでした。当面はリリーフでやっていきますが、オープン戦は先発として調整していましたので、『行け!』と言われれば、どちらでも対応できるでしょう」(現地記者)

前田がマウンドに上がったのは8回途中。スコアは1対5、ビハインドゲームではあったが、味方打線は走者を溜めるなどし、反撃ムードも高まっていた。「もう1点もやりたくない」という場面でゼロに抑えた。

「トミー・ジョン手術後は精彩を欠く投球も続いていましたが、直球のキレが戻ってきました」(同)

タイガースは若手投手陣の台頭もあり、ベテランの前田は先発ローテーション争いに敗れ、リリーフに回されていた。

「タイガースの中では、前田は高給取りになるんです(今季1000万ドル=約15億円)。都市部の球団ではお手頃価格ですが。でも、チームはア・リーグ中地区で首位争いをしています。打線強化を狙ったシーズン途中でのトレードも狙っており、前田も放出要員のリストに入っているそうです」(同)

NPB途中復帰も濃厚

今季は2年契約の最終年でもある。

首位固めのトレードを狙うタイガースが「前田を出す」と伝えた場合、相手球団が「使い勝手のいいベテラン」と好意的に見るか、「先の短いロートル」と判断するかは状況次第だろう。

前田がどんなに好投しても、シーズン終了までタイガースのユニホームを着ている可能性は低い。

こうした微妙な立ち位置については、NPB各球団にも届いている。

混戦の続くセ・リーグにおいて、前田が広島に途中帰還するようなことになれば、どうなるのか。

短いイニングでのリリーフもできるようになったベテランが活躍すれば、広島のリーグ制覇がグッと近づいてくる。

「前田の今の代理人はスコット・ボラス氏です。年俸をつり上げることにも長けた敏腕交渉人ですから、まずはMLBでの移籍先を探すでしょう。でも、前田はプライベートで元広島の黒田博樹氏とも会っており、公私にわたっての相談もしています」(同)

前田は現地時間18日のロイヤルズ戦、7-1で6点リードの9回に6番手で登板した。しかし、1アウトしか奪えず2安打2失点で降板。今季5試合目の登板で6イニングを投げているが、無失点だったのは1試合だけ。防御率は10.50となっている。

セ他球団の横やりも考えられるが、前田が“カープ愛”を貫くのか、注目だ。

「週刊実話」5月8・15日号より

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