広島カープ絶好調の要因は「LED照明」と「天然芝」“野戦病院化”も本拠地8連勝

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島 (C)週刊実話Web
正捕手不在、4番と5番が開幕カードで負傷退場。さらに守護神・栗林良吏も2日間で7失点の大炎上…。

そんな“野戦病院”と化して、新井貴浩監督(48)も選手のやりくりに苦労していた広島カープが一転、DeNA、巨人を相手に3タテするとは誰が想像しただろうか。

「本拠地のマツダスタジアムで4月11日から行われた巨人3連戦の初戦では、15安打12得点と打線が大爆発。この勢いで3タテしました」(野球担当記者)

4日からのDeNA戦に3連勝したのも同じマツダスタジアムだった。

「ホームでは強いが、ビジターではイマイチ」はよく聞く話。しかし、13日の巨人戦を終えた時点での成績を見てみると、マツダスタジアムでのチーム打率は3割3厘、45得点(9試合)。

これに対し、ビジターではチーム打率が1割6分8厘、8得点(5試合)だ。

ここまで差があると、「何かあるのでは?」と勘繰りたくもなる。

「マツダスタジアムに苦手意識を持つビジターチームは少なくありません。四方すべてが広島ファンで埋め尽くされ、ビジターチームの応援席は三塁側のファールゾーンの上段。ビジターチームの選手は、その独特の雰囲気に飲まれてしまうそうです」(同)

照明&天然芝の張り替えで苦手チームが続出

しかし、「地の利」はそれだけではなかったのだ。

今季から、マツダスタジアムの照明がLEDに変わり、内外野の天然芝も9年ぶりに張り替えられた。

その影響で、ビジターチームの選手からは「空が白く見えて、ボールが見えづらい」「ゴロ打球がイメージした箇所に来るのが遅い」など、戸惑う声も聞かれた。

12球団すべての本拠地球場はLED照明となり「マツダスタジアムだけが見にくい」わけではないのだが、ビジターチームの選手たちは不慣れな分、違和感を持っているようだ。

「DeNA3連戦では、エラー絡みの得点が目立ち、4月5、6日の2日間でDeNAにエラーが5つもありました」(同)

天然芝の張り替え後、広島ナインが初めて守備練習を行ったのは3月7日だった。やはり最初はぎこちなかったが、数をこなすことで解消していった。

しかし、練習時間の限られたビジターチームはそうはいかない。

4月15日までに広島は本拠地での連勝を8に伸ばした。16日の中日戦は0対2で落としたが、首位をキープしている。LED照明、新天然芝という10人目の野手が、今後も強い味方となってくれるのは間違いなさそうだ。

「週刊実話」5月1日号より