米vs中露の“新冷戦”突入へ トランプ氏メンツ丸潰れの一方でロシアは中国に接近

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アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の関係が怪しくなってきた。

トランプ氏はウクライナの停戦協議でプーチン氏に肩入れしてきたが、ここにきてプーチン氏の言動に「とても腹を立てた」と吐き捨てた。プーチン氏が態度を軟化させない場合、米露の全面対決に発展する可能性もある。

これまでのトランプ氏の攻撃対象はウクライナのゼレンスキー大統領だった。

2月末の首脳会談では公開の場で「まったく感謝の気持ちを示していない」とまくし立てるなど、異例の口論に発展し、日本国内も騒がせたのは記憶に新しい。

しかし、3月末に米NBCニュースのインタビューで、トランプ氏はプーチン氏について「とても腹が立ったし、むかついた」と発言。さらに、プーチン氏が停戦に合意しなかった場合、ロシア産石油を購入する国に対して「25~50%の関税を課す」と表明したのだ。

中露の接近にオカンムリ!

「プーチン大統領は、ゼレンスキー氏が大統領として正統ではないと指摘しました。ウクライナ戦争の開戦後、ロシアでは大統領選挙が行われ、プーチン氏は再選されましたが、ウクライナでは大統領選が延期されている。プーチン氏がこれを批判したことにトランプ氏が激怒したわけです」(社会部記者)トランプ氏もゼレンスキー氏を「独裁者」と呼ぶなど批判していたが、自分がお膳立てしている停戦シナリオにロシアが乗ってこないことにイラついているというのが本音のようだ。

ご立腹のトランプ氏を尻目に、ロシアは中国との距離を縮めている。

「4月1日、中国の王毅外相がプーチン氏と会談した。ロシアはウクライナ侵攻で西側諸国から経済制裁を受けたことで、経済や軍事面で習近平政権の支援を受けてきました。いまも中国と親密な関係を維持していることで、トランプ氏の神経を逆なですることは間違いありません。そして、プーチン氏がウクライナ停戦をずるずると引き延ばすようなことがあれば、トランプ氏のメンツは丸潰れです。アメリカと、中国をバックにつけたロシアの経済戦争に発展しかねません」(同)

米VS中露の新冷戦か。

「週刊実話」4月24日号より