「面倒見のいいコーチでした」通算350勝&野球殿堂入りの大投手・米田哲也が缶酎ハイ万引きに走った“悲しすぎるワケ”

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元プロ野球選手の米田哲也氏(87)が3月25日午前10時40分ごろ、兵庫県尼崎市のスーパーで缶酎ハイ2本(303円相当)を万引きしたとして、窃盗容疑で現行犯逮捕された。

「米田氏は自宅近くのスーパーで缶酎ハイ2本を自身のポケットの中に隠し、そのまま店外に出ようとしたところを店側に呼び止められた。すると米田氏は逃げようとし、持っていた杖で殴り掛かったため、店側が通報。駆けつけた尼崎北署員に現行犯逮捕されたのです。尼崎区検は4月7日までに窃盗罪で米田氏を略式起訴し、尼崎簡裁が罰金20万円の略式命令を出しました」(スポーツ紙記者)

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米田氏は1956年から75年まで阪急ブレーブスで活躍、77年には近鉄バファローズで350勝(歴代2位、1位は金田正一の400勝)を挙げ、同年引退。右腕では歴代1位を誇る。

85年、阪神が初の日本一を成し遂げた第2次吉田義男体制で投手コーチを務め、00年には野球殿堂入りした。

スポーツジャーナリストの吉見健明氏が語る。

「私がスポーツニッポンの阪神担当時代、米田さんとは東京・銀座などで派手に飲み歩く仲でした。酒にはめっぽう強く酔った姿を見たことがありません。スタミナも抜群でした。若い投手には夜遊びを率先して勧めていましたね。球団幹部からは度々、『若い子の夜遊びを奨励しないように』と注意を受けるなど豪快なコーチでした。面倒見のいい、優しいコーチで選手には人気がありました。私の取材には本音を打ち明けてくれ、阪神内部の詳細をよく教えてくれました。ほんの出来心とはいえ、信じられない万引き事件に悲しい思いでなりません」

ラウンジ経営がアダに

現役引退後の米田氏はコーチや解説業の傍ら、ラウンジ店の経営にも手を出していたという。

「店名は『セナ350』。すでに店はありませんが、このラウンジが上手くいかなかったようですね。そのためか、近年は昔の野球仲間に金を借りたり、貧困生活を送っていたようです」(前出・スポーツ紙記者)

奇しくも米田氏が現行犯逮捕された日は、2月に91歳で亡くなった吉田義男さんの「お別れの会」が大阪市内で開かれていた。

参列した掛布雅之OB会長は「ノーコメント」と言い残し会場を後にした。

「週刊実話」4月17日号より一内容を変更