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小泉純一郎元首相一族が広告塔として“荷担した”巨額詐欺事件の闇

小泉純一郎
小泉純一郎(C)週刊実話Web

金融機関にウソの書類を提出して約11億円の融資をだまし取ったとして、東京地検特捜部は5月27日、太陽光発電会社『テクノシステム』(横浜市西区)の社長・生田尚之容疑者(47)ら3人を詐欺容疑で逮捕した。

手口は、「再生可能エネルギーの発電施設を建設する」との名目で金融機関などから融資を受けたにもかかわらず、借金の返済や別の事業などに充てていたというものだ。

「わざわざ東京地検特捜部が動いているのがミソ。だまし取った巨額の資金が政界ルートに流れている可能性があるんです」(政治記者)

テクノ社に広告塔として協力していたのは、小泉純一郎元首相。長男で俳優の小泉孝太郎は、同社とスポンサー契約を結び、ホームページやパンフレットにも登場していた。他にも、同社からの献金先には小池百合子東京都知事らの名前も上がっているという。

「生田らは、だまし取ったカネで飲食店なども買収。すでに売却済みですが、一時は菅義偉首相や麻生太郎副総理兼財務相をはじめ、味の素や電通のオーナー家など政財界の大物、故高倉健さん、歌舞伎の松本白鸚、松本幸四郎、松たか子ファミリー、石田純一など、そうそうたる有名人が通った銀座1丁目のフランス料理店『D』を買収し、運営していたんです。他にも、秋田市に本社を置く『いなにわグループ』を傘下に収め、一昨年11月には東京・代官山に同社社長の名前を模した創作和食の店をオープンしています」(フードアナリスト)

こうした店舗の常連客などからも、政財界への人脈を伸ばしていったとみられている。

小泉進次郎環境相にも飛び火する恐れ

直接の逮捕容疑は約11億円だが、〝被害総額〟は桁が違ってきそうだ。

「金融持株会社大手『SBIホールディングス』傘下の金融ネット仲介会社『SBIソーシャルレンディング』から200億円近い資金を調達している。2月にSBIソーシャルレンディングが〝貸付先の事業運営に重大な懸案事項が生じている可能性が認められる〟として、第三者委員会の設置を発表しました。2月9日には金融庁から、『報告徴救命令』(金融庁が、金融機関の不適切な取引や債務超過といった経営を揺るがす問題の報告を要求すること)が出されていたことが発覚。同月28日には第三者委員会が調査報告書を公表し、テクノ社を匿名にしながらも、融資について〝情実融資とも評価できる〟と問題点を指摘していました」(金融アナリスト)

捜査の進展によっては、小泉親子の道義的責任も追及されてしかるべきだが、影響は小泉進次郎環境相にも及ぶという。

「父親の〝反原発運動〟につけ込まれた格好ですからね。環境相としては痛い問題です。地球温暖化やエコ、いま流行りのSDGsなどは実態が分かりづらい。そういう事業には、生田のような詐欺師に加え、反社会的勢力などが食い込みやすい側面もあります。今後も、同様の事件はなくならないでしょう」(前出・政治記者)

生田容疑者は、会社の借金の返済や飲食店買収以外にも、海外のカジノなどで億単位の豪遊をしていたとも報じられている。本当の〝黒幕〟の存在なども含め、一刻も早い全容解明が待たれる。

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