凄まじい離脱症状、鬱、家庭内暴力…語学留学で人生を棒に振った「薬物サバイバー」の恐ろしき末路

 

アルバイトで再び危ない外国人と親密に…

入院後、Aさんの薬物依存が深刻な状態だったことが発覚した。

そのため、「警察沙汰にしない」ことを条件に依存症の治療を受けることとなったが、Aさんの離脱症状との闘いは凄まじいものだったという。

「急に大声を出して暴れたり、そうかと思うとまたばきひとつせず死んだようだったり、全身の痛みを訴えたかと思えば、けいれんのような発作を起こしたりしていました。以前よりひどくなっている感じでした。お医者様が言うには『質の悪い薬物を摂取したのではないか?』ということでした」

2カ月ほど入院したAさんは、外来で治療を受けながら「自助グループ」の集まりに参加するなどし、1年もすると薬物依存からは抜け出したかのように見えた。

「後遺症?みたいな感じで対人恐怖症だったり、鬱っぽくなることがありました。でも少しづつでも社会復帰させようと思い、本人と相談した上で日雇い派遣の仕事やアルバイトなどをさせていました」

ちなみに、この冬は北海道のスキー場で「リゾートバイト」をしていたという。

リゾートバイトとは繁忙期のリゾート施設に泊まり込みで働くものを差すのだが、3月に入り体調を崩してアルバイト期間半ばで帰宅したAさんは、半月ほどで姿を消してしまったという。

心配になったB子さんは派遣会社を通じて、アルバイト中の様子を聞き出したが、そこでAさんがアルバイト仲間の外国人と親しくしていたことや、その外国人が怪しげな薬物を所持していたことでバイトをクビになっていたことを知ったそう。

「イヤな予感しかしません。でも、信じたい気持ちもあるんです。本人もあの、壮絶な治療期間をムダにはしたくないと思っているはずなんです」

記事は匿名で書いているが、Aさん本人ならば自分のことだと分かるはず。

もし、どこかでこの記事を目にしたら、お母さんに連絡してあげてほしい。

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。