元ヤンから極道の愛人を経て旅館の女将に! 成り上がり妻の大勝利“人生スゴロク”



勝因は客あしらい

その後1年ほどして「お前には飽きた」と言われ、組長からお払い箱にされためぐみさんは貰った手切れ金で自活を始めたが、懐が寂しくなったためキャバクラでアルバイトをするようになったという。

「結婚することになった折に、ダンナに『ご両親に報告しなきゃダメだ』って押し切られて一緒に実家に行ったんですよ。両親は『死んだものと忘れようとしていた娘が、こんな良縁に恵まれるとは!!』って泣いて喜んでいましたね。なんか人生大逆転みたいな? 親孝行ができて良かったです」

ちなみに若旦那がめぐみさんを見初めた理由は、「客あしらい」だったという。

「どんなお客に対しても丁寧に思いやりのある接客をしている姿に、女将としての資質を感じた」とは若旦那の弁。

「いや、私ずっと周りから白い目で見られていたんで、相手にしてもらえるのが嬉しくてはしゃいでただけなんですけどね」

そう話すめぐみさんには、温泉旅館の若女将に転身して喜ばしかったことがもう一つあるという。

「実は私、若気の至りでモンモンを入れていたんです。けっこう広範囲に入れたんですけど、和服を着るとちょうど隠れるんですよ。ラッキーというか運命的なものを感じています」

今年中にはその除去施術を受ける予定というが、世の中にはこんなシンデレラストーリーも存在するのである。

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。