大谷翔平フィーバーの裏側で…「DHは打って当然」カブス鈴木誠也&レッドソックス吉田正尚に厳しい目

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華々しさだけがメジャーリーグではない。

結果を出せなかった者、あるいは、ポジションの重複する選手は天秤に掛けられ、負けたら放出――。そんな厳しさを実体験させられそうなのが、カブスの鈴木誠也(30)とレッドソックスの吉田正尚(31)だ。

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鈴木はドジャースとの日本開幕2連戦にスタメン出場したが、計8打数無安打。同僚の今永昇太は勝ち星こそつかなかったが無安打投球。対戦した大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希も活躍。1人だけいいところがなかった以外にも、2試合ともDH(指名打者)での出場だったのが気になるところだ。

3月22日のロッキーズとのオープン戦には2番レフトで先発出場。2打席連続ホームランを放った。加えて25日のブレーブス戦でも2塁打を放ち、調子が上向いてきたものの、今季DHとして活躍するならまだまだ物足りない成績だろう。

鈴木は昨季後半からDHでの出場が増えてきた。MLB公式サイト『ベースボールサバント』などの守備指数を見ると、鈴木はマイナス評価が多い。本人は「与えられた職責を」と語っていたものの、本音では打つだけではなく、外野守備につきたいと思っていたという。

「カブスには鈴木よりも守備の巧い外野手がたくさんいるので、仕方ありません。でも、このうえ打てないと、鈴木の立場は苦しい」(スポーツ担当記者)

昨年オフの時点で、鈴木は放出要員に挙げられていた。一時期は鈴木の代理人も「こちらが考えつかないシナリオになるかも」とトレードを受け入れるような発言も見せていた。

「DHは本塁打30、打点80くらい打たなければダメ。守備に就かない分、打って当然の厳しい目で見られます」(同)

厳しい目を向けられているのは吉田も同じだ。

吉田正尚は3Aで開幕発進

吉田はDHのレギュラー、オープン戦11試合で打率2割8分6厘だったが、チームがアストロズの主砲だったブレグマンを獲得。その煽りで、三塁手だったディバースがDHに回り、吉田が弾き出されてしまった。

「吉田は昨オフに右肩を手術し、リハビリを続けてきましたが、スローイングは30メートルほど。DH出場なら問題はありませんが、負傷者リスト(IL)入りして開幕は3Aで迎えることが決まりました」(同)

IL入りは、「構想外になった」も同然だ。地元紙もオープン戦の好調ぶりから「かわいそうだ」と同情気味だが、シーズン途中での放出も十分にあり得る。

「鈴木、吉田は年俸が高いので、移籍したとしてもチーム事情でまた放出ともなりかねません」(同)

移籍を繰り返す。鈴木と吉田は、そんなMLBの厳しさに直面しそうだ。

「週刊実話」4月10日号より一部内容を変更