2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』主人公・秀長から学ぶ“ナンバー2”としての人生流儀

人生に「覚悟」があって、はじめて「至極の終活」への道が開ける

『日本史 至極の終活』
歴史上の人物を俯瞰して見たとき、私がすごいと感心するのは、生きるための姿勢を変えない人ですね。変節の人は尊敬の念を持たれない。しかし、ほとんどの人は生きるために、己の姿勢を変えてしまう。これもまた、仕方がないことです。

やはり人生に「覚悟」というものがあって、はじめて「至極の終活」への道が開けるのではないでしょうか。歴史上の人物について、どのような思いを抱くのか、これは後世の人たちの感覚で、それこそ時代によって評価も違ってきます。

成し遂げてきた功績や相対的な評価があれば、過去を振り返って満足することができるでしょう。しかし、自分自身がいよいよ死ぬときに、心の底から納得するには、何かしらの「覚悟」を持って生きたかどうかが、重要だと思います。

そうした「覚悟」があれば、むしろ寿命が長い、短いとかは関係ありません。

今回の書籍の冒頭にも入れましたが、織田信長が好んで舞った幸若舞の『敦盛』に「人間五十年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり」という一節があります。神仏の世界では、人間の一生など一瞬です。

人生を長いと思う人もいれば、短いと感じる人もいる。しかし、要は「覚悟」を決めて何をしたかですから、決して時間的な長さではないと思いますね。

若い人はやがて直面するでしょうけれど、人間は誰でも、右に行こうか左に行こうか、悩むときがあります。しかし、なかなか「覚悟」は定まりません。そんなときこそ、歴史上の人物に学んだらどうでしょうか。

なぜかと言えば、もう答えが出ていますから。右に行った結果、どうなったか、左に行った結果、失敗したとか、さまざまな実例があります。ぜひ、皆さんも参考にしてください。
加来耕三

加来 耕三(かく こうぞう)

1958年、大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科卒業。同大学文学部研究員を経て、現在は歴史家・作家として、独自の史観にもとづく著作活動を行う。 内外情勢調査会、地方行財政調査会、政経懇話会、中小企業大学校などの講師も務める一方、 テレビ、ラジオなどの番組監修・構成、企画、出演など多方面で活躍中。2023年に作家生活40周年を迎え、これまでに刊行した作品は400冊を超える。