いつもマウントを取る「嫌いなあの人」を一瞬で消し去る“最強メソッド”

『マウント取る人 消す魔法』心理コーチとよかわ
◆『マウント取る人 消す魔法』KADOKAWA/1700円(本体価格)

――マウント行為はなぜ、なくならないのですか?

とよかわ「動物が身を守るため縄張りに入ってきた敵を威嚇するように、人間の場合は、精神的な意味で身を守るために言葉や態度を通じて相手を威嚇します。自分のアイデンティティーや心理的な安全性が脅かされたときに、自分の優位性を相手に見せつけるための言動、これがいわゆる『マウント行為』です。人間に本来備わっている動物的本能なので、誰もがマウントを取られたことがあるし、逆に取ったこともあるはずです。マウントとは、この世の中に元々存在するものなのです」

【関連】“カリスマ嬢”が明かす男を引き付けるマーケティング術、男性観、数奇な半生 ほか

――マウントを取る人を「消す」にはどうしたらいいのでしょうか?

とよかわ「イライラしたり傷ついたりしたら、『舞台に立っている相手』と『観客席から相手を眺めてエールを送る自分』を頭の中でイメージしましょう。一歩引いて物事を見る(メタ認知)ことで、客観的になれると同時に、相手にエールを向けているつもりでも脳はあなた自身にエールを送っていると認識します。その結果、あなたの脳内から相手のことはすっかり消え失せ、どうでもよくなってくるでしょう」

マウントは平和利用も可能?

――マウントを「平和利用」に活用できるとか?

とよかわ「マウントとは、相手を自分の支配下に置く行為です。この技術をうまく活用すると、場を上手にコントロールすることができます。例えば、『後輩や部下にビシッと言いたいけれど、パワハラだと思われるのが怖い』『会議で参加者がバラバラに発言して収拾がつかず、時間通りに進まない』『話し合いで誰も発言してくれなくて、場が盛り上がらない』などの状況で、相手を傷付けることなく場をうまく回すことが可能になります」

――幸運になるにはどうしたらいいのでしょうか?

とよかわ「『幸運』『不運』の感じ方は主観的かつ状況に応じて変わることから、私は単なる脳内の情報処理だと考えています。例えば『無意識のうちに勝手に頭の中に湧いてくる声』を前向きなものにすることで、ポジティブなことばかりが意識にのぼり、『自分は幸運だ!』と思い込みます。そして、その思い込みに従った行動を取ることで、幸運が現実になっていきます。ただし、自信満々のイケイケ状態になったからといって『能力』も高い状態とは限りません。スキルを高める努力や行動をし、実力を上げることで、真の『幸運』が実現するのです」

聞き手/程原ケン

「週刊実話」4月3日号より

心理コーチとよかわ(しんりこーち・とよかわ)

手取り5万円の高卒フリーターから未経験でIT業界に入り、デジタルマーケティング業界、海外での新規事業開発などを経験する。米シリコンバレーで認知科学と出合い、帰国後に起業。上場企業のDX人材育成に従事したことをきっかけにコーチング業界の道へと進む。