まさかの黒星発進で露呈!? 新横綱・豊昇龍を待ち受ける“荒れる春場所”に巣くう不安材料の数々

相撲のぼり(C)週刊実話Web
3月9日から大阪市のエディオンアリーナ大阪で大相撲春場所が始まった。

注目は、なんといっても令和になって2人目の新横綱・豊昇龍(25)だが、その先行きが危ぶまれている。

2月25日の新番付会見で、豊昇龍は「(横綱になって)すごくうれしいけど、すごく責任を感じる」と話し、「(春場所は)何があっても休場しない。負けても休場しない。最後まで横綱としてやり通す」と強気な発言も口にしていたが、初日に出はなをくじかれ、まさかの黒星発進。

立ち合いで格下の小結・阿炎(30)にもろ手を突き起こされると、一方的に突き出されてしまったのだ。

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取組後、豊昇龍は「今日の負けはしょうがない。明日から一日一番、しっかり集中したい」と話し、続く2日目、3日目は若隆景、若元春を相手に力強い相撲で白星を重ねたものの、右手はグルグルにテーピングされ“爆弾”を抱えていることは誰の目にも明らかだった。

もっとも、豊昇龍の不調ぶりはある程度予測できたとの声もある。

語るのは大手紙の相撲担当記者だ。

「このところ、稀勢の里、照ノ富士と新横綱の昇進場所での優勝が相次いだため、豊昇龍も意欲を掻き立てていたが、実は相撲関係者らは不安材料の多さに苦慮していたのです。最大の要因は稽古不足。新横綱ともなると、どうしても避けて通れない雑務が急増する。豊昇龍も大阪入りしてから、あいさつ回りや住吉大社の奉納土俵入りなどに忙殺され、出稽古できたのはたった2日だけだった。しかも、綱取りを決めた先場所千秋楽の取組で右ひじを痛めたそうで3月に入っても右ひじのサポーターが取れなかった。本人は『痛いからって稽古を休むワケにはいかないからね』と強気に振舞っていたが、この種のケガは負けだすとぶり返すことが多いと関係者らを悩ませていたのです」

立浪親方も心配顔

さらに、豊昇龍は3日には食あたりで体調を崩し、体重が4キロ落ちた。

稽古量も先場所に比べて少なく、師匠の立浪親方(元小結旭豊)も「ちょっと番数が足りなかった」と終始、心配顔だったのだ。

「新横綱はプレッシャーが多く、期待を裏切る力士が多い。あの千代の富士も途中休場しているし、千代の山、大乃国、日馬富士、鶴竜らは2ケタ勝ち星に届かなかった。また、豊昇龍には叔父が朝青龍というプレッシャーもあり、なにかにつけて比べられますからね。本人は“いままでの横綱の真似はせず、これが豊昇龍というものを見せたい”と話していますが、どこまで自分流を貫けるか。いずれにしろ、豊昇龍にとっては長い、長い15日間になるでしょう」(大相撲担当記者)

果たして、豊昇龍は荒れる春場所を制することができるのか。

「週刊実話」3月27日号より一部内容を変更