蝶野正洋が世間を騒がす“オンラインカジノ問題”に喝! 海外に資金流出「国が遮断すればいい」

蝶野正洋(C)週刊実話Web
ここ最近、芸能界で“オンラインカジノ問題”が広がっている。

過去に違法なオンラインカジノを利用した複数のお笑い芸人が警視庁から事情聴取を受け、活動自粛を発表。

スポーツ界でもプロ野球選手の利用が発覚し、さらに日本野球機構が調査すると8球団、計15人の利用が判明した。

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ただ、野球賭博に当たるようなものはなく、処分は選手が所属する各球団に委ねられているようだ。

警視庁が動いたのは、いわゆる見せしめ的な意味があるのだろう。

すでに日本のオンラインカジノ利用者は数百万人もいるらしく、すべてを摘発するのは難しい。

まずは有名人を事情聴取して、その違法性を啓蒙する目的があるんだと思う。

俺はあまりギャンブルをしないから分からないが、日本には公営ギャンブルがいろいろあるのに、わざわざ怪しいオンラインカジノに手を出すのは、なぜなんだろう。

胴元が誰かも分からないし、公平性も保たれてなさそうなのに。

利用者は「違法とは認識していなかった」と口を揃えて言うけど、心の中ではグレーな遊びだと思ってたんじゃないかな。

ただ、インターネット上のことなので、日本ではどこまでが合法なのか、判断が難しい部分はあるんだよ。

今はネットで多くのオトナの動画を視聴することができるけど、あれも何がどうなったら違法なのか、ハッキリと分からないまま見ている人がほとんどだろう。

オンラインで世界中がつながってしまうと、知らぬ間に国ごとのルールをまたいでしまう。

手を出したら罪になることも多いのに、誰でも気軽に利用できてしまうことも問題だよ。

根本的な解決法としては、違法なサイトにつながらないように規制をかけるしかない。

増税よりカネの流出を阻止するほうが国益

1月19日にアメリカで、情報セキュリティーが疑問視された中国発の動画共有アプリ『TikTok(ティックトック)』の禁止法が発効した。

トランプ大統領が就任すると同時に、この法律の施行が延期されたけど、日本でも同じように国がオンラインカジノを遮断すればいいと思う。

オンラインカジノは以前から違法性が指摘されていたが、ここ数年で急にやり玉に挙がったことも気になる。

最近の社会情勢や、世界のカネの流れにつながっているんだろう。

日本人の高校生なども拉致されて働かされていたというミャンマーの犯罪拠点では、特殊詐欺だけでなく、違法なオンラインカジノを運営していたという話もある。

そのような犯罪組織を捜査する流れで、オンラインカジノを改めて取り締まろうという機運が高まったのかもしれない。

それに、日本の公営ギャンブルも黙ってられないよね。

いわば客を奪われているわけだから。

最近、都内の雀荘が摘発されたのも、違法な賭博に対する浄化作戦の一環なんだろう。

カネが流れると各地域の公共事業の財源が乏しくなってしまうし、税金も取れないから、財務省や金融庁も神経をとがらせているはず。

特にオンラインカジノなんて海外に資金が流出するだけなんだから、これは率先して取り締まった方がいい。

一般庶民に対して増税するよりは、こうしたカネの流出を阻止するほうがよっぽど国益になると思うよ。

「週刊実話」3月27日号より

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)

1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。