宮城野部屋“復活”の行方は…閉鎖処分から1年、力士は好調も新たな障壁

宮城野親方(元横綱・白鵬)(C)週刊実話Web
3月9日に幕を開ける大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)目前。春場所は卒業仕立ての新弟子たちがドッと押し寄せることから“就職場所”とも呼ばれ、大相撲界に活気が溢れるときだ。

今年も34人もの新弟子が応募し、相撲部屋はフレッシュな空気に包まれているが、そんなにぎわいから取り残されているのが弟子の凄惨な暴力行為に端を発し、2階級降格の平年寄になった宮城野親方(40、元横綱白鵬)だ。宮城野部屋は閉鎖され、一門の伊勢ケ浜部屋預かりになった。

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処分が下ったのは昨年2月23日。あれからおよそ1年。預かり先の伊勢ケ浜部屋には今年も新弟子が入門してきたが、謹慎中の宮城野親方は弟子のスカウト活動も許されていないため、同部屋はゼロ。

「一時は伊勢ケ浜部屋に連れてきた弟子たちの引退や休場が相次ぎ、部屋の復活が認められても肝心な弟子がいなくなっているのではと心配されましたが、1年経ってようやく師弟ともども落ち着きを取り戻した。宮城野親方は先日、白鵬杯を主催して元気な姿を披露している。閉鎖直後は番付を下げていた弟子たちも復活してきた」(大相撲担当記者)

伊勢ケ浜部屋の代替わりが弊害に!?

その1人が自己最高位の東前頭9枚目まで番付を上げてきた伯桜鵬(21)。幕下まで降下する原因となった左肩の不安もなくなったようで、大阪入りしてからも熱海富士や翠富士らと猛稽古に明け暮れていた。

頸椎損傷で序ノ口まで落ちていた小兵の人気者、炎鵬(30)も西幕下30枚目まで戻ってきた。目標の関取復帰まであとひと息。ただ、宮城野部屋の復活となると、見通しは厳しい。

「今年7月に伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が定年になり、部屋は照ノ富士が継承する見通しです。ここが一つの目途だが、暴力団幹部へのチケット融通問題で同様の処分を受けた木瀬部屋は復活に2年掛かった。もし、7月がダメだったら、照ノ富士と不仲の宮城野親方は、さらに厳しい状況に追い込まれそうだ」(相撲協会関係者)

宮城野親方の“春”はまだ遠い。

「週刊実話」3月20日号より