金正恩総書記の実妹・与正氏の夫「初の目撃談」今後は北朝鮮情勢のキーマンとなる可能性も

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2月28日、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、同26日に朝鮮人民軍が金正恩総書記立ち会いの下で実施された黄海上での戦略巡航ミサイル発射訓練を伝えた。

同27日にはウクライナへ侵攻したロシアを支援するため、3000人規模の追加派兵を行ったとの見方を韓国の情報機関が示したが、国内の緊迫情勢が取りざたされる一方で、ロイヤルファミリーに関する情報も注目を集めている。

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それが金総書記の実妹で、朝鮮労働党副部長の金与正氏の夫に関する最新情報。ここにきて韓国紙が「身長180センチの美男子」という高位脱北者の証言を紹介。夫に関する目撃談はこれが初めてとされるため、話題を呼んでいるのである。

この証言をした高位脱北者は、劉炳宇元駐クウェート大使代理。平壌外国語大学でアラビア語を専攻し、外交部に配属後、駐クウェート大使館に派遣され、大使解任後に臨時大使代理を務めていた2019年9月に韓国に亡命したが、劉氏はただの外交官ではない。

「彼は金日成、金正日親子の統治資金を管理し、最高指導者の“金庫番”と称された全日春・元朝鮮労働党39号室長の娘婿です。劉氏は、義父の全氏と共に正恩・与正兄妹の実母・高容姫の墓地を参拝した際、義父の紹介で与正氏らとあいさつを交わしたという極めて近しい存在です。劉氏は与正氏の夫について『義父が持っていた与正氏の結婚式の写真を以前に見たことがあったが、写真には正恩氏と李雪主夫人を真ん中に、チマチョゴリを着た新婦の与正氏と新郎が両脇に立っていた。新郎は墓地で見た人物と同じ人物だった』と話すなど裏も取れています」(北朝鮮ウオッチャー)

肩書は「総政治局組織部副部長」

夫の身分について劉氏は「金日成総合大学の特別班(6カ月コース)の同級生で恋愛結婚した」と語り、14年9月当時「朝鮮人民軍総政治局組織部副部長として勤務していた」と回想している。

「また、これまで出回っていた金日成総合大学物理学部卒とか、外貨獲得の仕事をしていたとの情報については『いずれも間違いである』と否定しています。軍の総政治局組織部副部長という肩書についても、当時から11年も経過しているので、今ではさらに高位に就いている可能性が高い」(同)

この与正氏の夫が、今後は北朝鮮情勢に関する重要人物として登場する可能性も大。与正夫妻の動向から目が離せなくなりそうだ。

「週刊実話」3月20日号より一部内容を変更