“トラの威を借り”増長中! ロシア・プーチン大統領が目論む「大帝」の野望

画像はAIで生成したイメージ
ウクライナ戦争の停戦に乗り出したトランプ米大統領は、ロシア寄りの姿勢を明確にしている。

これを逆襲の好機と見ているのが、ほかならぬロシアのプーチン大統領。“トラ(トランプ)の威を借り”中国の格下に甘んじている立場を逆転し、冷戦当時のような米国との2大国化、そして旧ソ連の領土を回復し、「ロシア帝国」を復活させることを目論んでいると評判になっているからだ。

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2022年2月にロシアがウクライナに侵攻して以来、プーチン氏は世界の“鼻つまみ者”のような扱いを受けていた。

西側諸国の経済制裁を受け、国際刑事裁判所(ICC)からは戦争犯罪で逮捕状が出されるなど、自業自得ではあるが、不自由な立場に置かれていた。

そうした逆風が一変したのが、トランプ大統領の復活だった。

「トランプ氏は前回の政権時からプーチン氏と気脈を通じた仲だったのですが、第2次政権では早期停戦の仲介役を買って出ています。しかも、ウクライナのゼレンスキー大統領を『独裁者』と批判するなど露骨なプーチンびいきを見せている。2月28日の両首脳会談も決裂した。ウクライナはロシアが奪った領土を取り返せないままの停戦となる可能性が高いとみられています」(大手紙外信デスク)

再びロシアを大国化するのが狙いか

プーチン氏は17世紀に即位したロシアの皇帝、ピョートル大帝に自らを重ねているという。

ピョートル大帝はロシアを近代化する一方、21年間にわたって「大北方戦争」を行い、スウェーデンからバルト海の覇権を奪うなどロシアを欧州列強の一角に押し上げた。

最長で2036年まで大統領職を続ける可能性があるプーチン氏も事実上の“皇帝”よろしく、ロシア復活を狙っているわけだ。

「プーチン氏が屈辱的に感じているのが現在、経済面で中国に依存していることです。トランプと対等な立場なのは習近平ではなく自分だと強い自負を持っている。そのため、1991年に崩壊する以前のソ連の領土を取り戻すことで、米国とロシアの両大国が世界を仕切る関係になれると信じている。大きな犠牲を払ってでも、ウクライナ侵攻を継続しているのはこのためです」(同)

果たして“プーチン大帝”の野望は成就するのか?

「週刊実話」3月20日号より一部内容を変更