農水省の備蓄米放出は焼け石に水 中国人転売ヤーが「日本は無茶苦茶。カオス」と反論するワケ



西日本新聞ニュースを取り上げ「日本はカオス」

メルカリで転売されている米
真意を尋ねるべく、路遍社チーム名で転売ヤーの1人に連絡をとってみた。

中国のSNS『小紅書』のアカウントは中国語(簡体字)名だったが、日本メディアを名乗り、日本語でダイレクトメッセージを送った。

すると数時間後に、2025年2月16日付の西日本新聞で報じられた、600キロの米が福岡市の建設会社にあったニュースのURLのみ返信された。

おそらく日本語ニュースを読み解くだけの語学力があり、そうしたニュースを収集できるほど事情に通じていると思われる。

「日本人も悪いという意味か?」と尋ねても既読スルー。「日本人もやっているから問題ないという意味か?」に対してもスルー。しばらくすると「日本は無茶苦茶。カオスだ」とひと言だけ返信されてきた。

米には適切な保存と管理が必要であることは言うまでもない。

品質管理・法規制・消費者保護の観点から多くのルールがあるため、素人が流通させると品質劣化・健康被害・法律違反・信頼低下などのリスクが高まる。

現状、新米が出回っても米の価格は高止まりしたままだ。

消費者は相変わらず高い米価を払わされている。

そんな不条理なことがまかり通る日本で、転売ヤーが正規価格で流通すべき商品を独占し、価格をつり上げるほうがよっぽどカオスな状況といえるのではないだろうか。

取材・文/ROADSIDERS 路遍社