今度はみずほも… 銀行業界に広がりだした「貸金庫高額窃盗事件」の“深すぎる闇”

三菱UFJ銀行(C)週刊実話Web
三菱UFJ銀行の貸金庫窃盗事件で、逮捕された元行員の女が新たに客の金塊を盗んだとして、警視庁は2月4日、窃盗の疑いで再逮捕した。

元同行支店長代理の今村由香理容疑者(46)は2024年3月、東京・練馬支店の顧客で80代の男性客が利用する貸金庫から総額2200万円相当の金塊2キロを盗んだ疑いがもたれている。

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「今村容疑者は他に盗んだものを含め、金塊合わせて3キロを質店に入れて2500万円を借り入れていました。この金は、別の貸金庫から盗んだ現金の補填に使っていたとみられています」(捜査関係者)

今村容疑者は1月14日、同支店で貸金庫から顧客2人の金塊19.5キロ(約2億6000万円相当)を盗み、窃盗容疑ですでに逮捕されていた。

15年以上にわたり競馬などのギャンブルにのめり込み、13年には700万円以上の負債を抱え、民事再生法の適用を申請したという。

しかし、その後もFX投資などで10億円以上の損失や借金が膨れ上がり、その返済に困ったことから窃盗に手を染めたとみられている。

他にも脇の甘い銀行が…

捜査関係者によると、調べに対し今村容疑者は「そろそろ異動の時期だと思って盗んだ現金の補填に焦り、一度で多額に換金できる金塊を狙った」と供述しており、容疑を認めているという。

「被害総額は17億円を超えるとみられ、余罪捜査が続いている。金塊の窃盗に加えて、今後、現金の被害がどの程度立件できるか不透明ですが、数年単位の実刑は避けられないと思います」(全国紙社会部記者)

もっとも、貸金庫から窃盗を行っていた行員は今村容疑者だけではなかったようだ。

別の社会部記者がこう話す。

「2月中旬には、みずほ銀行の貸金庫から数千万円におよぶ顧客の金品が行員に盗まれていた事件も報じられている。事件は5年以上前のもので銀行側は行員を懲戒処分にし、すでに金融庁に報告したというが、他人の金を管理するのが業務の銀行の脇の甘さが再び批判されているのです」

事件が起きたのは、本当にこの2行だけ?

「週刊実話」2月27日号より一部内容を変更