蝶野正洋が昭和世代のセクハラ&パワハラ問題“解決策”を提言「初心を思い出すしかない」

蝶野正洋(C)週刊実話Web
元SMAPの中居くんの女性トラブルが、フジテレビ社内のコンプライアンス問題に発展して、会社が傾きそうなほどの騒動になっている。

その余波ともいえる形で、芸能人やタレントのさまざまなハラスメント、過去の性トラブルなどが取り沙汰され、活動中止に追い込まれる事例が多発している。

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アナウンサーとして活躍していた生島ヒロシさんは、スタッフへのセクハラとパワハラ行為が発覚し、26年間も務めていたラジオ番組を降板することになってしまった。

生島さんは不適切な画像をLINEで関係者に送付したり、スタッフを理不尽に叱責するなど、昭和のオヤジのような行動が問題になったようだ。

啓蒙活動で地方に行ったときの話だけど、そこで地元の人たちが集まる懇親会に呼ばれて顔を出した。

俺よりも少し年下の社長さんとかが多かったんだけど、やっぱりみんな感覚が昭和なんだよ。

その会合である社長さんは、たまたま隣同士に座っていた男女に「君たちは不倫関係かね?」と、話しかけていた。

その男女は「いやいや、違いますよ」と嫌な顔をせずに対応してたんだけども、これもセクハラで訴えられたら完全にアウトだよ。

当然、その社長さんも悪気はなく、場を和ませようとして冗談を言ったんだろう。

それは分かるが、今はこういうコミュニケーションの取り方が難しいんだよ。

あと、酒を飲みながらずっと下ネタで盛り上がっている。

誰も聞いてないのに「年を取ると効くのが遅くなるから、3時間前には飲んでます」とかね。

これは内輪の集まりだからいいけど、このノリのまま仕事や公の場でポロッと下ネタ発言してしまうと、今の時代は取り返しのつかない大問題になる可能性がある。

昭和世代のオヤジたちからすると、これまでそうやって生きてきたから、いまさら新しいルールを覚えられないし、矯正することもできない。

政治家だって、いまだにセクハラと捉えられかねない失言が後を絶たないからね。

なんとかするには、それぞれが「初心を思い出す」しかないと俺は考えている。

防止策は「若い頃を思い出せ」

セクハラ発言が止まらない昭和のオヤジたちだって、そもそも若い頃はもうちょっとデリカシーがあったんだよ。

女性に対して慣れてないし、照れもあるから下ネタなんて面と向かって言わなかったはず。

忘れてしまった若いときの気持ちを思い出せばいいんだよ。

社会人として駆け出しのころだったら、パーティーであいさつした初対面の男女に対して、「不倫関係ですか?」とは聞かない。

自分を常に一番下の若手だと意識していれば、ハラスメント発言も出てこないと思うんだよ。

やっぱり年齢や地位があがってくると、上から目線で不遜な発言をしてしまうんだよ。

生島さんもこのあたりにスキがあったんだと思う。

これはインターネット上でも同じ。SNSも公共の場だということを、改めて認識しておいたほうがいい。

オヤジが意識を変えるのは大変だと思うけど、時代が変わったんだから、自分の言動も更新するしかないんだよ。

「週刊実話」3月6・13日号より

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)

1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。