【2025年の大予言】有事が起きて海外からの輸入が止まれば食料不足必至! 打開策は国民総出によるサツマイモ栽培?



疲弊しきった現在の農家ではどうにも…

現段階においては「食料が買えなくなる日が来る」と聞いても、実感の湧かない国民が多いだろう。

しかし、現実に2023年末からはオレンジジュースが極度の品薄となり、日本の大手飲料メーカーがそろって販売を一時休止する事態が起きている。

オレンジの生産で圧倒的世界一を誇るブラジルにおいて、エルニーニョ現象などの気候変動が発生したうえ、柑橘類を枯死させる伝染病が蔓延し、その影響で不作が続いているためだ。

品薄による価格高騰で、2024年11月には日本マクドナルドが「ミニッツメイド・オレンジ」のMサイズ、Lサイズの販売を休止し、Sサイズのみにすると発表した。

そして、これはオレンジに限った話ではない。

今後すべての輸入食品において、「輸入したくてもできない」といった事態は起こり得るのだ。

輸入が止まったときのことを政府も考えているようだが、それは啞然とするプランだったりする。

食糧不足が起きたときに、農水省が打開策としてまず提示するのがサツマイモだ。

ゴルフ場の芝を剥がし、全国各地の学校の校庭を利用し、道路脇の植え込みに盛り土をするなどして、いたるところでサツマイモ畑を広げ、それを国民全員に配給しようという案が検討されているという。

サツマイモの育成は比較的簡単で、カロリーも高いから飢えをしのぐには最適だろう。

しかし、いざ有事となったときに、どこのゴルフ場をサツマイモ畑にするのか、誰がサツマイモを育てるのか、そういった具体的な準備はまったく進んでいないようだ。

さすがに、サツマイモだけが食料危機の対策というわけではなく、既存の農家に対しても増産を依頼し、これに従わなければ罰則を付するといった法案もつくられている。

だが、減反政策によって一度潰された水田を復活させようとしても、稲を育てる状態まで戻すにはそれだけで数年を要するので、緊急時の対策とはなり得ない。

そもそも、いまの農家は疲弊しきっていて、新たな増産に応じるだけの体力が残っていない。

有事になってから慌てて増産をするよりも、いまのうちから増産と備蓄をしておけば、それが食料安全保障になるはずなのだが、現段階で政府からそうしたプランは聞こえてこない。

本当に政府や農水省が、このような杜撰な計画しか考えていないのだとしたら、いったん有事となれば、たちまち日本国民の多くが飢餓に苦しむことになるだろう。

『検証 2025年の大予言』(小社刊)より