政権存続のカギは先手必勝にあり!? 石破首相が目論む「春の大政局」は野党の一本化&党内抵抗勢力潰しの布石

石破茂(C)週刊実話Web
【春の大政局2】

大方の予想を裏切り、トランプ大統領との初の首脳会談を成功させた石破茂首相は、ご満悦の様子。ところが、東京・永田町では石破氏の訪米前後から「ポスト石破」の候補者たちが虎視眈々と爪を研いでいると評判で、これに対抗する4月の衆院解散・総選挙説が急浮上し始めた。

「石破おろし」の動きを阻止するのが狙いだが、春の大政局は待ったなしだ!

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勉強会乱立で首相を牽制

春の大政局が来るのを待つかのように茂木敏充前幹事長は、旧茂木派(平成研究会)の議員を中心とした中堅・若手による勉強会を立ち上げた。

旧安倍派の萩生田光一元政調会長や稲田朋美元防衛相、野田聖子元総務相らも駆けつけ、出席者は総勢約70人に上った。

出席者全員が茂木氏を総裁選で推すことはないとみられるが、石破首相を牽制するには十分な人数である。

また、旧岸田派の林芳正官房長官は漫画やアニメなどの普及・振興を図る自民の「コンテンツ産業振興議員連盟」の新会長に就任し、その会合には岸田文雄前首相や城内実経済安全保障担当相、小渕優子党組織運動本部長ら現職の閣僚や党幹部らが顔をそろえた。

同議連の開催は7年7カ月ぶりである。

忙しい官房長官がわざわざ新会長に就任してまで開く必要のある議連なのか疑問ではあるが、ポスト石破を狙うための「舞台装置」と考えれば合点がいく。

小林鷹之元経済安全保障担当相も昨年9月の総裁選で小林氏を支援した中堅・若手による勉強会を開いている。

同じく総裁選の決選投票で涙をのんだ高市早苗前経済安保担当相など、その動きを挙げればきりがないほど。

こうした「石破おろし」に直結しそうな動きを首相は、是が非でも阻止したいと党内を眺めているのである。

政治部デスクはこう語る。

「石破首相が来年度予算は暫定予算にし、予算成立を待たずに4月に衆院解散する戦略を選択肢の一つに据えているのは間違いないです。先手必勝というわけです。トランプ大統領との会談で結果を出したこともあり、7月の衆参同日選も選択肢として捨てていませんが、その時期まで待っていたら再び支持率が下降する可能性もある。だからこその4月解散であるのです」

要は、政局は仕掛けた方が分がいいというわけなのだ。

【春の大政局3】へ続く

「週刊実話」2月20日号より一部内容を変更