相撲協会もこわごわ…新横綱・豊昇龍に求められる叔父「朝青龍超え」の品格

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大相撲初場所で三つ巴戦を制して優勝した豊昇龍(25)が第74代横綱に昇進した。

1月31日、明治神宮で叔父の元横綱・朝青龍をはじめ約3500人の観衆が見守る中、雲竜型の横綱土俵入りを披露した豊昇龍は「大勢の目の前だったので緊張しました。無事にやり終えて少しホッとしています」と胸を撫でおろしていたが、横綱になると常に問われるのが“品格”だ。

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初場所の千秋楽翌日に開かれた横綱審議委員会でも、横綱昇進は満場一致で決定したが、一部の委員からはこの品格を心配する声が上がった。

「この委員会を最後に勇退した作曲家の都倉俊一さんも『モンゴル人の横綱は何人もいましたが、全員が全員、横綱を代表する品格ではなかったでしょう』と厳しい意見を述べていた。何しろ数々のトラブルを巻き起こし、暴力事件で引退に追い込まれた朝青龍の甥っ子ですから。ある種の色メガネで見られるのは致し方ない」(大相撲担当記者)

実際、豊昇龍は朝青龍まがいのトラブルを起こしている。

例えば、2年前の九州場所5日目の豪ノ山戦で、なかなか手をつかずに睨み続け、打ち出し後に審判部に呼び出されて厳重注意を受けた。

また、横審からも「見苦しい」と苦言を呈されている。

元朝青龍は「(オレを)超えてみろ!」

また、昨年の秋場所でも、王鵬戦で負けて悔しさのあまり一礼をせずに土俵を下がり、審判長に呼び戻されてやり直しを命じられた。

負けん気は人一倍。この初場所も、9日目までに3敗しながら粘りに粘って千秋楽に追いつき、三つ巴戦に持ち込むと、「このチャンスは絶対に逃したくない、と思って土俵に上がった」と気迫と根性で勝ち抜き、一時は絶望視された横綱昇進を勝ち取った。

「この負けん気が一つ間違うと、トラブルに発展しかねない。すぐ熱くなりがちなハートを、どこまで制御できるか」(同)

明治神宮で甥っ子の晴れ姿を見届けた元朝青龍は「やってみろ。(オレを)超えてみろ!」とけしかけたが、あまり叔父超えにはこだわらない方が身のためだ。

「週刊実話」2月20日号より