今年は飛散量が過去10年で最多! 激増する花粉症から身を守る“防衛策”

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今シーズンは、スギ花粉の飛散が異例の早さで確認されている。

気象庁によれば、2025年度の花粉の飛散量は過去10年で最も多いと予想されていることから、花粉症患者の増加が危惧されているのだ。

「1月8日、東京都内で統計開始以来最も早い花粉の飛散が確認されました。さらに、西日本で花粉が大量に飛散しているというニュースを見て、不安になった患者さんが例年よりも早く受診に来ています。しかし、インフルエンザや風邪と勘違いする患者も多い。2月に入り、花粉症患者はどんどん増加するでしょうね」(千葉県市川市の藤巻耳鼻咽喉科医院の藤巻豊院長)

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花粉症はスギやヒノキの花粉によってアレルギー反応が起き、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりなどに加え、目の痒み、目の充血など個人よって症状はさまざま。

「私の場合は目の痒みが酷い。仕事中に痒みが出ると仕事にならない。寝ているときも痒みが出るから睡眠不足になる。友人の出版社社員は鼻詰まりです。集中力に欠けるだけでなく、食事をしても酒を飲んでいても味が分からないそうで、この季節になると『地獄だ』とこぼしています。花粉症に罹ったことがない人は『大変だな』と同情してくれますが、今年はこの10年で最多の花粉飛散量が予想されている。明日は我が身となりますよ」(花粉症歴30年以上のフリーライター)

不規則な生活も発症原因に

花粉症市販薬のアレグラ、クラリチン、アレジオンなどは抗ヒスタミン薬の中では副作用がないことが利点だが、価格は高め。

「専門医に処方してもらった方が安上がりです。花粉症は症状の強さや花粉の飛散量だけでなく、体調にもよる。不規則な生活やストレスで自律神経失調症になると花粉症の症状も強くなる。その場合、複数の薬を組み合わせます。抗ヒスタミン薬だけでなく、抗ロイコトリエン薬、点鼻ステロイド…。点眼薬を患者さんの症状や環境から組み合わせます」(前出・藤巻院長)

花粉症に罹ったら薬に頼るだけでなく、帰宅時には衣服や髪をよく払ってからの入室、花粉の飛散が多い日は窓や戸を閉めるといった自己防衛も必要だ。

「週刊実話」2月20日号より