石破首相も戦々恐々!? 3月解散&大連立断行で起きる「石破おろし」「安倍派議員復活」の“すさまじき逆風”

石破茂(C)週刊実話Web
【政治ドキュメント3】

石破首相は少数与党ながら臨時国会を野党との「熟議」で乗り切ったことで自信をつけ、政権維持への意欲を隠さない。

この先、野党の出方次第では衆院解散も辞さない構えだ。最短で3月。果たして“春の桜解散”はあるのか。運命の通常国会裏ドキュメント!

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首相への不満が党内に充満

財政健全化に傾くだけでなく、選択的夫婦別姓に前向きな姿勢を示す石破首相への不満はくすぶっており、昨年の総裁選で首相に僅差で敗れた保守系の高市早苗元総務相や、小林鷹之元経済安全保障担当相は、それぞれ党内の有志議員と勉強会を立ち上げた。

いずれも20人以上の規模となっており、今は40%前後ある内閣支持率が大きく下がる局面が来れば、連携して「石破おろし」に動くのは想像に難くない。

旧安倍派の萩生田光一元党政調会長や西村康稔元経済産業相も、それぞれ複数の旧安倍派議員らとともに復権に向けて活動を再開させた。

加えて、6月22日の東京都議選や7月20日とされる参院選を控え、全国の党組織で「石破首相では勝てない」との動きが広がれば、岸田、菅両氏がそうだったように、首相の退陣は避けられそうにない。

麻生太郎最高顧問の動きも気掛かりだ。

1月中旬、東京・港区内のホテルのレストランで麻生氏が向き合っていたのは、国民民主党の玉木雄一郎代表だった。

玉木氏は、国民民主を抜きに首相が立憲民主党の野田佳彦代表と連携して大連立を模索したり、日本維新の会の前原誠司共同代表を通じて予算成立を図ったりしているとして、疑念を募らせている。

麻生元首相は大連立の主導権に興味津々

一方、麻生氏は岸田政権時代に、茂木敏充前幹事長とともに国民民主の連立入りを玉木氏に働き掛けた過去がある。

麻生氏に近い関係者によると、麻生氏は「動きがあれば一緒にやろう」と持ちかけ、玉木氏は即答しなかったものの、「可能性はいろいろある」と語り、麻生氏との連携を否定しなかったという。

「玉木氏は麻生氏の新たなカードだ。政局になれば連立拡大の主導権を握ろうとしている」(政界関係者)

立憲民主内での野田氏の立ち位置も盤石ではない。

野田氏の「賢い支出」路線では参院選で勝てないとして、江田憲司元代表代行や吉田晴美衆院議員らが昨年末、消費税減税を掲げて「食料品の消費税ゼロ%を実現する会」を立ち上げ、初会合に所属議員の3割に当たる約60人が集まった。

リベラル系の枝野幸男元代表との安全保障など基本政策での距離も指摘される。

前原氏も同様だ。

入党直後に共同代表になった経緯もあって党内基盤は弱く、馬場伸幸前代表に近い議員から、政権との距離の近さを公然と批判された。

3月解散となった場合、石破政権に桜は咲くのか、それとも散るのか。

先行きはまだ不透明だ。

「週刊実話」2月13日号より