狙いは政権延命! 石破首相が3月解散で狙う政界再編「大連立」という大博打

石破茂(C)週刊実話Web
【政治ドキュメント1】

石破首相は少数与党ながら臨時国会を野党との「熟議」で乗り切ったことで自信をつけ、政権維持への意欲を隠さない。

この先、野党の出方次第では衆院解散も辞さない構えだ。

最短で3月。果たして“春の桜解散”はあるのか。運命の通常国会裏ドキュメント!

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首相が「与党でいようとは思わない」と発言

「バナナの叩き売りではない。これ以上、将来世代にツケを回すことが許されるのか。財政規律を野放図にしてまで与党でいようとは思わない。それは後世の歴史家が評価することだ」

去る1月6日夜、首相公邸での夕食会で石破茂首相は1月24日に開会した通常国会に臨むに当たっての胸の内を明かした。

参加したのは、自民党の森山裕幹事長、小野寺五典政調会長、鈴木俊一総務会長、木原誠二選対委員長の党4役と坂本哲志国対委員長、そして菅義偉副総裁の6人だった。

首相の発言は、所得税の発生する「103万円の壁」をめぐり、昨年末に政府、与党でまとめた123万円からさらなる引き上げを要求する国民民主党へのけん制であるのは明らかだった。

国民民主が掲げる178万円まで上げると、7~8兆円の税収減になるとされており、その分は国債で賄わなければならない。

少数与党において、通常国会で最大のヤマ場となるのは衆院予算委員会での2025年度予算案審議。ここで予算案を可決するためには、国民民主の協力は不可欠だ。

“決意表明”後の宴は大盛況

だが、財政のこれ以上の悪化は、将来世代に負担を先送りするだけでなく、日本の信認低下や円安加速で、ようやく緒に就いた経済の好循環を止めかねない。

それは、またとない日本復興の機を逸することを意味する。

従って国民民主の要求に満額回答などできないというわけだ。

しかも、首相は「与党でいようとは思わない」と述べ、「後世の歴史家が判断する」と続けた。

出席者の1人によると、一連の発言にほぼ全員が「首相は、場合によっては衆院解散して国民に信を問う覚悟だ」と感じたという。

「ここにいたメンバーは、みな保守本流の宏池会と平成研究会の系譜に連なる。旧岸田派の小野寺と木原、麻生派の鈴木は宏池会出身で、菅も元宏池会だ。森山は平成研で坂本はその子分、石破首相はそれこそ尊敬するのが田中角栄だ。首相が解散を決めれば、心合わせはすぐにできる」(同)

冒頭の“決意表明”の後、首相は一人一人にビールを注いで回り、2時間余りにわたった酒席は盛り上がったという。

【政治ドキュメント2】へ続く

「週刊実話」2月13日号より