天候不順で野菜の価格が爆上がり!“アップアップ”で深刻さを増す庶民の台所事情

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昨年末からキャベツ、レタス、ハクサイなどの野菜、さらに今が旬のリンゴやミカンなどの果物も軒並み価格高騰。今後も寒波による大雪の影響で値上げが予想されており、庶民の台所事情は深刻さを増しそうだ。

農林水産省が1月21日に発表した食品価格動向調査によると、キャベツの1キロ当たりの小売価格は全国平均で553円。平年の3.37倍だった。

また、キャベツやハクサイ、レタスをはじめとする野菜の店舗価格もすべて平年を上回っているのである。

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「都内のスーパーでは、大玉になるとキャベツは1個1000円近くもします。原因は夏場の猛暑に加え、秋以降の天候不順で育成状況が悪くなったため。キャベツの主要産地である茨城県では、昨年12月中旬に古河市で約1200個、結城市で850個、八千代町で1200個の盗難が相次いだ。今年1月17日には、沖縄県名護市でも400個のキャベツが盗まれる事件が起きています」(全国紙記者)

ちなみに、ハクサイやレタスの価格は平年の約2倍前後とアップアップ。さらに、今後は東北地方を襲った大雪のため、「雪下キャベツ」の出荷も不安視されているという。

「雪の下で一定期間保存することで、甘みや旨味がギュッと凝縮する雪下キャベツの産地・福島県猪苗代町では、積雪が例年の2倍を超え大打撃を受けている。雪下キャベツは通常、直売所で1キロ当たり260円くらいで売られていますが、値上げは避けられないでしょう」(農業ライター)

リンゴ、ミカンの値下げも見通しが立たず

また、記録的な大雪に見舞われたリンゴの一大産地、青森県・津軽地域では、リンゴの木の枝折れや幹が裂けるなどの被害が数十件以上、確認されている。

「今後の雪の降り方によっては、さらに被害が拡大する可能性もある。リンゴの不作も懸念されているのです」(東京・豊洲市場青果棟仲卸業者)

冬の定番果物のミカンの主要産地でも、生産が落ち込み価格に影響を及ぼしているという。

「昨年12月前半でミカン1キロの販売価格は平均769円だったが、今年は120円以上高くなっている。原因は暑さや水不足です」(同)

今のところ、高騰するこれらの野菜や果物の価格が平年値まで下がる見通しは立っていない。

「週刊実話」2月13日号より一部内容を変更